これが真のハリル流。日本代表と真逆の物語を描くナント。デュエルで守備を固め、得点は倍増

2018年12月29日(Sat)11時00分配信

text by 小川由紀子 photo Getty Images
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デュエルから縦に。攻撃力が大幅に向上

ヴァイッド・ハリルホジッチ
ハリルホジッチ監督就任後、ナントの攻撃力が大幅に向上している【写真:Getty Images】

 ナントは、8節を終えて降格ゾーンに落ち込むと、1982-83シーズンに得点王としてチームをリーグ優勝に導いたかつてのレジェンドに救いを求めた。

 パルクに来ていたナントのクラブスタッフに、ハリル監督が就任してからの様子を聞くと、「クラブをよく知るOB、ましてやレジェンドの彼が来たことで、選手たちだけでなく、スタッフ、職員みんなの空気が変わって、ハリルホジッチ監督を中心に、クラブ全体が団結してきた」と話してくれた。

 それは成績にも表れている。

 前任者が率いた8節までの時点で、1勝4敗3分けの勝ち点6で19位だったのを、ハリル監督が就任してからの9試合では5勝7敗5分で勝ち点を20まで伸ばし、14位まで順位をあげて前半戦を終えた。

 さらに着目すべきは攻撃力の向上だ。

 開幕からの8試合では計8得点だったが、ハリル監督が引き継いでからの9試合では倍の16点をあげている。逆に失点数は13点から12点へと若干だが改善が見られている。

 前任者のポルトガル人監督ミゲル・カルドーソは、細かいパス交換で押し上げながら攻撃を組み立てていく戦法を定着させようとしていた。しかし選手たちはなかなかこれに馴染めず、結果もついてこないことで、余計に監督の戦術への信頼感が薄れて、機能しない状態になっていた。

 そこへ着任したハリル監督は、まずはデュエルを徹底した守備でがっちり守り、ボール奪取後は素早く縦にしかける、という戦法を用い、これが選手たちにフィットして、結果もついてきた。ここまで12得点をあげているチームの得点頭エミリアーノ・サラも、ハリル監督着任後は得点が倍増している。

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