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森保一監督、オマーン戦は苦戦も想定「我慢強く厳しい試合を覚悟して準備する」

text by 編集部 photo by 舩木渉

森保一監督
森保一監督【写真:舩木渉】

 UAEで開催中のアジアカップで2大会ぶりの優勝を目指す日本代表は12日、13日に対戦するオマーン代表戦を前に練習を行った。日本代表を率いる森保一監督が前日会見に臨んでいる。

 乾、武藤、塩谷など、森保ジャパンになってから初めてチームに来た選手。合流して短い時間だが、試合に出てもチームのコンセプトの中で力を発揮できる状態になっているのか聞かれると「はい、その通りに思っています。乾にしても武藤にしても塩谷にしても、チームとしては初招集ですけど、スカウティングに関しては彼らのゲームは見ています。実際3人とも私が監督・コーチとして一緒に試合や大会を戦った経験のある選手たちなので、チームにどうフィットするかも彼らの特徴を踏まえた上で招集させてもらっているので。いつ試合に出てもフィットして彼らの良さを出してくれるとともに、チームに貢献してくれると思っています」と、期待感を示した。

 もしも勝てれば決勝トーナメント進出がその場で決まる。そうなると選手起用で余裕も出てくると思うが、それを踏まえての明日の試合の位置付けについては「まずは3戦目ということを考えるよりも、明日の試合に勝つために最善の準備をしていきたいと思っています。できれば明日の試合に勝って、グループリーグ突破が決まればそれはチームにとっていいことかもしれませんけど。そこを目標としつつ、3戦目でグループリーグ突破になっても、まずは突破することが重要だと思います。選手にもメディアの皆さんにも言ってきた通り、目標はありますが、一戦一戦最善の準備をして向かっていくということ。まずは明日の試合に全力で向かっていけるようにいい準備をしたいと思います」と、答えている。

 アル・アインでプレーしている塩谷の良さについて質問されると「塩谷とは広島時代に一緒に仕事をしてきましたけど、非常に身体能力が高い選手で、高い技術を持っている選手だということ。彼のプレーについてはアル・アインでも証明していると思いますし、昨年12月に行われたクラブワールドカップでも、世界の舞台でも戦えるというところを証明してくれたと思っています。彼の良さは先ほども言った通り、身体能力が高い、高い技術があるというところに、基本的には守備、ボランチと守備のポジションであればどこでもできる選手だと思っています。アル・アインでもボランチをやっていれば、センターバックやサイドバックもやっていますし、彼の柔軟性を見せてくれると思います。攻撃面では得点能力もある選手だと思っています」と、説明した。

 初戦を踏まえて改善すべきところをどう考えているか聞かれると「初戦の試合を振り返って、改善する部分で言えば、攻守全てを改善しなければいけないと思いますし、コンディションを上げていかなければいけないとも選手には伝えています。相手が守備を固めてカウンターを狙ってくるチームだったということもあって、まずは攻撃のところでボールを動かしながら、お互いチームとして画を合わせて相手のディフェンスラインを突破していくことをさらにやっていけるように。ディフェンスラインの背後に相手のゴールに向かっているチャンスがあれば、そこを逃さないようにということ。初戦の前半と後半で改善できた部分、選手たちが改善してくれたところを、次の試合でスタートから使い分けていけるように出していってもらえればなと思います。

守備の部分では相手がカウンターを狙ってくることに対してリスクを管理するところ、カウンターをゼロに抑えるのは難しいと思いますので、そうなった時に冷静に対応して相手の攻撃の芽を摘めるようにチームとして準備していきたいと思います。オマーンは速攻もできれば遅攻でボールを握っても戦えるチームだと思いますので、カウンターに対応するとともに、彼らはボールを動かせるチームだということで、我々も我慢しながらやっていかなければいけないということをしっかり準備してやっていければと思っています」と、意気込みを語った。

 トルクメニスタンに苦戦したが、オマーンに対しても同じように苦戦することを想定しているか質問されると「はい。簡単な試合はないと思います。理想は我々が主導権を握って試合を進める、試合に勝つということですけど。トルクメニスタン戦にしても次のオマーン戦にしても厳しい戦いになることは覚悟して戦わなければいけないと思っています。試合前のゲームプランと実際の試合内容が我々の思い通りになればそれに越したことはないですけど。そう簡単なことは明日の試合はないと思いますので、しっかり気を引き締めて試合に臨まなければいけないと思いますし、我慢強く厳しい試合を覚悟して準備したいと思います」と、気を引き締めている。

(取材:舩木渉、文・構成:編集部)

【了】

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