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ハリル、サラの遺体身元確認にショック。「我々は希望を持ち続けていたが…」

text by 編集部 photo by Getty Images

ヴァイッド・ハリルホジッチ
ナントのヴァイッド・ハリルホジッチ監督【写真:Getty Images】

 フランス1部のナントからプレミアリーグのカーディフ・シティへ移籍するはずだったFWエミリアーノ・サラの死去が確認されたことを受け、ナントのヴァイッド・ハリルホジッチ監督が心情を語った。仏紙『レキップ』が伝えている。

 サラは移籍決定後に小型機で英国へ向け出発したが、同機は英仏海峡上で消息不明に。その後、約2週間を経て海底で発見され引き上げられた機体から収容された1名の遺体がサラのものであることが確認された。

 搭乗していたサラおよびパイロットの生存は早い段階からほぼ絶望視されていた。ハリルホジッチ監督は「我々はずっと希望を持ち続けていた」としつつ、「結局はほとんど夢のような望みだと分かっていた。この酷く不当な事実を残念ながら予期していた」と落胆を見せている。

 ナントの選手たちも当然ながらショックを受けているという。「最初は誰もが、おそらくどこかで生きて見つかると信じていた。だが知らせがないまま1日経ち、2日経ち、希望がほとんど消えてしまったと分かっていた。それでもずっと希望を持ち続けていた」と監督は選手たちの思いを代弁した。

 生存のわずかな可能性を信じ、ナントは黙とうや追悼を行うことを拒んでいたが、死去の報を受けて練習前に祈りを捧げるつもりだと監督はコメント。クラブが背番号9を欠番とするかどうかは「分からないが、我々はもちろん彼のことをずっと忘れない」と述べている。

「彼は深い足跡を残した。ここには素晴らしいストライカーがたくさんいたが、彼の振る舞いは人間性の模範だった。一緒に仕事をできて嬉しかった」とハリルホジッチ監督。カーディフへの移籍決定後、一旦ナントに戻って別れの挨拶をしに来たことなども含めてサラの人間性を称えている。

【了】

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