南野拓実に直撃、クラブでどのような立ち位置なのか? 欧州取材で見たザルツブルクでの実情

2019年03月12日(Tue)10時20分配信

text by 元川悦子 photo Getty Images
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「政治的な部分」の煽りを受ける形も

 ザルツブルクは入りが悪く、早い段階で2点を失った。後半10分過ぎには南野投入の機運が一気に高まった。本人もマルコ・ローズ監督に呼ばれ、ベンチまで駆け寄ったが、直後にオウンゴールで3失点目を献上。これもあってベンチが混乱し、南野出場は取り消しとなり、ノルウェー人のフレドリック・グルブランドセンがダカと先に交代することになった。

「普通にムカつきましたよね。『そういうミスはやめてくれ』と言いました」と本人は苛立ちを隠しきれない様子だった。

 結局、日本人アタッカーがピッチに立ったのは後半30分から。彼は日本代表同様に前線から激しくプレッシャーをかけ、ボールを奪ったら一気に攻め上がる。ペナルティエリア内に持ち込むシーンも見せ、チームの攻撃は明らかに活性化された。

 しかし「今の自分は圧倒的な結果を残すしか試合出場時間を増やせない。それはゴールかアシストだと思う」と南野自身も悔やんだように、目に見える数字を残せないままタイムアップの笛。完全レギュラー浮上への布石を打つところまでは達しなかった。

 後半戦に入ってからのローズ監督の攻撃陣の起用法を見ると、南野を含めて4?5人のFWを試合ごとに入れ替えながら2トップに据えている。直近のグラーツ戦はナポリ戦で途中出場した南野とグルブランドセンの組み合わせが先発だった。

「才能ある選手を育てて高い値段で売る」という経営方針を持つ貫くザルツブルクだけに、指揮官もより可能性の高いFWを優先的に起用する傾向が強いのだろう。すでに丸4年在籍している南野はその煽りを受けている部分が少なからずある様子。本人も「政治的な部分がある」と言っていたのは、そういう難しさを感じているからではないか。

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