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韓国が生んだ世界級、ソン・フンミンがマンCを撃退。勝負を分けた数分、値千金弾の布石とは?

text by 青木務 photo by Getty Images

エース負傷も下がらない士気

 トッテナムは24分、デレ・アリ、エリクセンと繋いでハリー・ケインがボックス内からフリーで狙うも、GKに弾かれた。

 ソン・フンミンとエリクセンがポジションを入れ替えたことで、エリクセンが内側にボールを持って中央や対角線へのパスが出るようになった。また、大外のソン・フンミンは中にランニングして囮になったり、サイドに張ってボールを受ける。自分にパスを呼び込むというよりは、自分の動き出しや立ち位置によって味方を有利にさせようという意図が感じられた。

 そうした中、後半に入ると韓国代表は積極性を打ち出すことになる。48分、右サイドでボールを拾うと、またぎのフェイントから中に持ち込み左足で巻いたシュートを放つ。50分にはカウンターからチャンス。ソン・フンミンが左から斜めに走り込んでパスを受けると、右足でシュートを放った。

 いつも通りのサッカーができないシティに対し、トッテナムは新スタジアムで意気揚々とプレーしていた。それでも、55分のアクシデントにはファンも心配を隠せないだろう。ケインが相手との接触で左足首を痛めてしまう。エースはスタッフに肩を抱えられながらスタジアム内へと消え、代わってルーカスがピッチに入った。

 しかし、ルーカスもすんなりゲームに入っており、チームの士気は下がらない。むしろ、大黒柱のストライカーが不在となったことでさらに気合が入ったようだった。

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