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アヤックスが見せつけた実力。立役者は誰? トッテナムを苦しめた新鋭MFが意識したこと

チャンピオンズリーグ・準決勝1stレグ、トッテナム対アヤックスの一戦が現地時間4月30日に行われ、0-1でアウェイチームが勝利している。1995/96シーズン以来となる決勝進出へ向け大きな一歩を踏み出したアヤックス。この試合で勝利の立役者となったのはあの新鋭MFだった。(文:小澤祐作)

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

勢いが落ちないアヤックス

アヤックス
アヤックスはCL準決勝でトッテナムと対戦し、1-0で勝利【写真:Getty Images】

 オランダの強豪・アヤックスの勢いが止まらない。同クラブはチャンピオンズリーグ(CL)、ラウンド16でレアル・マドリーを、準々決勝ではユベントスを撃破するなど、大会の優勝候補たちを次々と敗退に追い込んできた。

 そして現地時間4月30日に行われたCL・準決勝1stレグ、アウェイでの対トッテナム戦も1-0で勝利。貴重なアウェイゴールを奪っただけでなく、相手に1点も許さないなど、1995/96シーズン以来となる決勝進出へ向け大きな一歩を踏み出したのだ。

 4-2-3-1のフォーメーションでトッテナム戦に臨んだアヤックスは戦前の予想通り、立ち上がりからしっかりとボールを繋いできた。選手間の距離をコンパクトに保ち、素早いテンポでパスを交換。相手のディフェンスラインに一瞬隙が出来れば、鋭い縦パスを入れフィニッシュまで持っていった。

 守備時にはトッテナムの3バックに対し前線の3人がプレスをかけ、中盤のヴィクター・ワニアマにはドニー・ファン・デ・ベークがマークに付くことでビルドアップを阻止。たまらずロングボールを蹴り込むトッテナムだが、セカンドボールへの反応が素早かったのはアヤックスであり、良い形の攻撃を生み出すことができなかった。

 そして15分、アヤックスは良い流れを切らさないまま待望の先制ゴールを挙げることになる。敵陣中央でボールを受けたハキム・ジエクがペナルティーエリア内にポジショニングしていたファン・デ・ベークへ鋭い縦パスを供給。オフサイドラインぎりぎりの位置でボールを受けた背番号6はGKウーゴ・ロリスとの1対1を冷静に制し、ゴールネットを揺らした。

 1点を奪ったアヤックスはその後も何度かチャンスを迎えた。いずれも決め切ることはできなかったが、トッテナムを苦しませていたのは間違いない。

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