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植田直通、エクアドル戦で覚悟を示す。決勝T進出は「できるかどうかではなく、する」【コパ・アメリカ】

text by 編集部 photo by Wataru Funaki

植田直通
日本代表のDF植田直通【写真:舩木渉】

 ブラジルで開催中のコパ・アメリカ2019(南米選手権)は、グループリーグ最終節を迎えている。現地23日にはグループCの日本代表がエクアドル代表との大一番に臨む。

 グループAとBの結果を受け、すでにブラジル、ベネズエラ、ペルー、アルゼンチン、コロンビアが決勝トーナメント進出を決めた。現在1分1敗の日本は、エクアドルに勝利すれば初のグループリーグ突破に手が届く。

 チリ戦、ウルグアイ戦と2試合連続で先発出場してきたDF植田直通は、22日に行われた記者会見に森保一監督とともに出席。エクアドルとの重要な一戦にもピッチに立つことになると見られる。

「僕自身、このコパ・アメリカに参加できるのはすごく光栄なことに思っていますし、今まで2試合やって、負けと引き分けですが、その中でも得ることはたくさんありました。世界のトップの選手とやれることはなかなかないし、本気の削り合いだったり、そういう場に立てることをうれしく思っているので、毎試合楽しくやれていて、こういう大会に参加できて本当に幸せに思っています」

 目の前の相手と真っ向からぶつかり合い、なぎ倒す。圧倒的なパワーを誇る武闘派センターバックは、南米の本気のアタッカーたちとの戦いを心の底から楽しんでいる。チリにはアルトゥーロ・ビダルやアレクシス・サンチェス、ウルグアイにはエディンソン・カバーニやルイス・スアレスといったワールドクラスの選手がいたが、一歩も引くことはなかった。

 ただ、2試合で6失点している現実も受け止めなければならない。決してディフェンス陣だけに原因があるわけではないが、これまで以上に「勝利」という結果が重要になるエクアドル戦は、失点をゼロか、あるいはゼロに限りなく近づけることが求められる。

 グループリーグ突破は「できるかどうかではなくするという気持ちで全員がやっていますし、チーム全員で戦って勝利を勝ち取りたい」と語る植田は、エクアドル戦に向けてディフェンスリーダーとしての自覚も口にした。

「今まで失点が続いている中で、前回の試合もそうでしたけど、やっぱりゼロ(無失点)でいきたいという気持ちはより強くなっているし、チームとしてもディフェンスラインでもそういう話をしています。明日の試合はゼロでいくことがかなり重要になってきますし、攻撃陣は必ず点を取ってくれると思うので、僕たちはしっかり体を張って守るつもりです。(1戦目から2戦目で)4点、2点と改善してきているので、明日でグループリーグでの成長を全て出せればいいと思います」

 決勝トーナメントに入ってからの戦いではなく、まずは目の前の一戦に全力を注ぐ。身体能力の高さを生かしたダイナミックな攻撃が持ち味のエクアドルを封じ込められれば、植田をはじめ日本ディフェンス陣は自分たちの力に大きな自信と確信を得られるはずだ。

(取材・文:舩木渉【ブラジル】)

【了】

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