冨安健洋、ボローニャ移籍の真相とは? 二人の目利きによる評価とクラブ事情から分かる期待値

2019年07月17日(Wed)10時00分配信

text by 神尾光臣 photo Getty Images
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二人の目利きは冨安をどう見るのか?

 まずは、スポーツ・ディレクターのリッカルド・ビゴン。若くしてレッジーナでチームマネージャーやGMを務め、ナポリではSDとして数々の選手を呼び寄せた。

 とりわけサンテティエンヌにいたファウジ・グラムと、KRCヘンクにいたカリドゥ・クリバリは「自分が発見し連れてきた」と自負している。「ただ強い選手を連れてくるだけでは不十分で、実力が開花するための適応力と環境が用意されることが必要だ」というポリシーを持っており、綿密にスカウティングを行う人物であると知られている。

 冨安について先行してチェックしていたのはビゴンだが、その彼の選択にもう一人の重鎮がお墨付きを与えた。6月から就任したワルテル・サバティーニは、人材発掘の名人として欧州にその名を轟かせる敏腕マネージャーである。

 ラツィオの下部組織であのアレッサンドロ・ネスタを見出したのち、ペルージャやパレルモやローマで様々なタレントを発掘。南米から、また北欧から無名の若手を連れてきて、最終的には大型の移籍金を取り付けるまでに育てられる優秀な人物だ。

 現在64歳、近年は第一線ではなく強化戦略を監修する立場として働くことを欲していたが、そこにボローニャが目をつける。同じ資本グループであるMLSのモントリオール・インパクトの両方の戦力補強を監修する立場として、冨安の獲得にゴーサインを出したということだ。

 6月中旬、サバティーニが就任の記者会見に応じていた際、「(チリvs日本戦の失点で)マークをしていたのは“我われ”の日本人だったのか?」と口走ってしまった一節があった。

 重要なのはそのあとで、彼は「あれはミスをしないからね」とプレイに触れた一言も発言していたのだ。実際のところサバティーニは正式就任の少し前からクラブと話し合っていたようだが、いずれにせよきちんとスカウティングをしていたことが分かる。

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