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日本代表 5年前

進藤亮佑、小池裕太、名古新太郎、宮原和也、中谷進之介、古橋亨梧、川辺駿、永戸勝也…彼らを日本代表に推す理由【西部の目】

text by 西部謙司 photo by Getty Images

欧州から選手を呼ぶ必要はあるのか?

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山根視来、矢島慎也【写真:Getty Images】

 もう少し枠を広げると、94年生まれなら、切り裂くドリブルの前田直輝(名古屋)、高い守備力に安定したパスワークを身につけた喜田拓也(横浜F・マリノス)、プレーメーカーとしてガンバ大阪で遠藤保仁の後継者として期待される矢島慎也(ガンバ大阪)、抜群の突破力とクロスボールの精度を誇る白井康介(札幌)がいる。インスピレーションで違いを作れる小塚和季(大分トリニータ)も興味深い。

 93年生まれはカタールワールドカップ時に29歳とベテランの域に入るが、攻守にハイレベルで高さも得点力もある白崎凌兵(鹿島)は即戦力として期待できる。センターバックなのにドリブラーという山根視来(湘南ベルマーレ)も面白い存在。攻守に手堅い原川力(サガン鳥栖)は計算が立つ。

 年齢に関係なく、実力と今季の活躍からすると、選出されて不思議でない未招集選手もいる。仲川輝人(横浜FM)、柏好文(広島)、山崎凌吾(湘南)、福森晃斗(札幌)、下田北斗(川崎フロンターレ)といった面々だ。

 ワールドカップ・アジア2次予選の相手はキルギス、タジキスタン、ミャンマー、モンゴル。油断は禁物とはいえ、実力は日本が確実に上回る。この2次予選のために、ヨーロッパから選手を呼ぶ必要があるとは思えない。

 もちろん代表の公式戦なので招集に強制力があり、チーム作りのためにベストメンバーを揃えたいという意向も理解できる。ただ、開幕したばかりのヨーロッパで、まだ自分の居場所を確保できていない選手もいる。長い目で見れば、所属クラブでレギュラーポジションをつかむための戦いに専念させたほうが得ではないだろうか。

 新たな選手を試し、発掘できる機会にもなる。海外組と五輪組を抜いたJリーガーで編成するなら、95、96年生まれを中心に招集してみてもいいのではないか。

(文:西部謙司)

【了】

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