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元鹿島のカイオ、1月にベンフィカ退団は既定路線か。残留希望も…中東へ逆戻りの可能性

text by 編集部 photo by Getty Images

カイオ
かつて鹿島アントラーズで活躍したベンフィカのFWカイオ【写真:Getty Images】

 今夏加入したベンフィカで満足な出場機会を得られていないブラジル人FWカイオは、来年1月に開く冬の移籍市場で新天地を求めることになるかもしれない。ポルトガル紙『レコード』が伝えている。

 ベンフィカは1月にブラジルから新戦力を獲得することが濃厚になっている。フルミネンセとの契約が年末で満了を迎える25歳のFWジョニー・ゴンザレスと、冬の移籍市場での加入で事前合意に至ったようだ。

 今季はブラジル全国選手権1部で29試合に出場し5ゴール2アシスト。コロンビア代表での出場歴こそ持たないものの、ベンフィカはウィングでも中央でも機能するアタッカーに先行投資する決断を下した。

『レコード』紙によれば、移籍金はかからないが代理人の仲介費用に200万ユーロ(約2億5000万円)、さらに年俸60万ユーロ(約7200万円)の4年半契約を締結するという。長期契約かつブレイクすれば高額での売却が見込める逸材ということもあり、ある程度の出場機会が与えられることになるはずだ。

 するとカイオは今よりも厳しい立場に追い込まれてしまう。リーグ戦わずか3試合、全て途中出場にとどまっている元鹿島のウィンガーは最近4試合連続でベンチ外。左サイドの競争でMFラファ・シルバやMFフランコ・セルビの後塵を拝している。

 そこに両ウィングをこなせるジョニー・ゴンザレスが加わることになれば、1月以降は今以上にベンチ入りも難しくなるだろう。よってベンフィカは冬に期限付き移籍でも完全移籍でも、カイオを放出する方向のようだ。

 しかし、本人は少なくとも今季終了まで残留を望んでいるという。リスボンでの生活は快適で、来月に夫人の出産が控えており、まもなく父親になるということが大きな理由と現地メディアは伝えている。

 カイオはベンフィカと2023年夏までの長期契約にサインしているが、欧州屈指の名門での挑戦はわずか半年で終わりを迎えてしまうのか。以前の報道ではポルトガル国内での移籍の可能性も取りざたされていたが、現時点では需要がある中東の市場に戻るのではないかとも言われている。Jリーグから旅立った才能は、25歳でキャリアの岐路に立たされている。

【了】

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