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東京五輪 4年前

【U-23日本代表スタメン案】U-23カタール戦、3バックの撤廃を推す! AFC U-23選手権第3戦のイレブンをFチャン編集部が厳選

サッカーU-23日本代表は15日、AFC U-23選手権(東京五輪アジア最終予選)のグループリーグ第3節でU-23カタール代表と対戦する。森保ジャパンはここまでの2試合を連敗で終えており、すでにグループリーグ敗退が決まっているが、最後は勝利で大会を去りたいところだ。果たしてどのようなパフォーマンスを見せるだろうか。(文:編集部)

text by 編集部

敗退確定も勝利を奪いたい

U-23日本代表
フットボールチャンネル編集部が提言するU-23カタール代表戦のスターティングメンバー

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 サッカーU-23日本代表は12日、AFC U-23選手権(東京五輪アジア最終予選)のグループリーグ第2節でU-23シリア代表と対戦している。

 負ければ敗退が決定という緊張感漂う一戦で、森保ジャパンはいきなり窮地に追い込まれた。7分、U-23シリア代表がCKを獲得。蹴り込まれたボールは、ペナルティエリア中央に飛ぶ。そこへ反応したのはDF町田浩樹だったが、同選手はボールをクリアしようとしたところ、相手の顔を蹴ってしまい、これがファウルとみなされPKを献上。これをFWアブドゥルラフマン・バラカトに沈められ、0-1とリードを許してしまった。

 30分にはMF相馬勇紀が強烈なミドルシュートを突き刺し、一時は同点に追いついたものの、悲劇は89分に起きた。U-23シリア代表が自陣からロングカウンターを開始すると、FWアハマド・ダリがDFを次々と置き去りに。最後はGK大迫敬介との1対1を冷静に制し、ゴールネットを揺らした。

 土壇場で勝ち越し弾を許したU-23日本代表は、そのまま1-2で敗北。この瞬間、1試合を残してのAFC U-23選手権敗退が確定した。東京五輪でのメダル獲得を目指すチームとは思えない、無残な姿を晒してしまった。

 その一戦から中2日で、森保ジャパンはU-23カタール代表と対戦する。U-23日本代表にとっては虚しくも消化試合となってしまうが、相手はこの試合で勝てばグループリーグ突破が決まるという状況。もちろん、全力で挑んでくるだろう。さらにU-23カタール代表の指揮官は、AFCアジアカップ2019の決勝で日本代表を大いに苦しめたフェリックス・サンチェス監督。森保ジャパンにとって、厳しい試合になることは間違いない。

 ただ、U-23日本代表はグループリーグ敗退が決まったとはいえ、勝ちに行く必要があるだろう。未勝利で大会を去るのと、全力で挑んでくるU-23カタール代表に勝利して大会を終えるのでは価値が違う。森保監督にとっても選手にとっても、真価が問われる一戦になるはずだ。選手の疲労も溜まっているはずだが、最終節では2試合のパフォーマンスを考えたベストメンバーで挑むことが望ましいだろう。今回は、そうした点をふまえスタメン案を紹介していきたい。

 GKには大迫敬介を推す。同選手はAFC U-23選手権の2試合で4失点を喫しているが、パフォーマンス自体はそこまで悪いとも言えない。東京五輪の正守護神候補であり、ここで経験を積ませておくことも必要だろう。選手自身もここまでの成績に悔しさを抱いているはずだが、U-23カタール代表戦では無失点に貢献できるかどうかに注目だ。

 そしてシステムだが、3-4-2-1から4-2-3-1への変更を推したい。U-23日本代表ではここまで前者を徹底して採用しているが、正直ポジティブな面はあまり出てこない。このまま3バックを継続しても、約束事がなく試合中の修正もないままならば、強力な相手に勝つことは不可能だろう。ならば、システムを変更して、新たな可能性を見出すことに一つの意味はあるはずだ。もちろん準備する期間は短いが、3バックではもう限界なのも確かである。

 4バックは左から杉岡大暉、岡崎慎、立田悠悟、橋岡大樹でどうだろうか。

 杉岡と橋岡はクラブチームでもウイングバックを務めることが多いが、サイドバックでも強みを出せることは間違いない。攻守にアグレッシブな姿勢はU-23カタール代表相手にも光るはずで、対人の強さも生かしていきたい。

 岡崎はここまでの2試合すべてで先発入りを果たしているが、縦パスの精度やカバーリングの的確さは光っている。4バックでも持ち味は出るだろう。立田は恵まれた体躯を生かした単純な1対1での強さは持っており、中央でのプレーでより安定感を発揮できるはず。サイドバックのカバーリングでどれだけ強みを生かせるかもポイントだ。

トップ下・食野は一案

 中盤底2枚には齊藤未月と田中碧を推す。

 齊藤は前回のU-23シリア代表戦で好パフォーマンスを見せていた一人だ。攻守の切り替えが非常に素早く、ボール奪取時に発揮する強さも発揮できていた。運動量も豊富で、現在のチームには必要な選手だと言えるだろう。

 田中は守備でのアグレッシブなプレーも光るが、やはり攻撃の起点となる質の高いパスを発揮してもらいたいところだ。齊藤とのバランスも重要になってくるはずだが、どこまで連係を深めていけるかが、カギになってくると言えるだろう。

 右のサイドハーフには相馬勇紀を推す。同選手はU-23シリア代表戦でゴールを記録するなど、持ち味を発揮していた。縦のスペースに幾度となく仕掛けていく姿勢は大きな武器になっているといっても過言ではなく、U-23カタール代表戦でもそうしたプレーは求められるだろう。ただ、U-23シリア代表戦ではサポートの少なさに苦しんだのも事実。4バックを採用するならば、サイドバックの選手との連係も重要となるだろう。

 左サイドハーフには遠藤渓太を推す。同選手は縦にも中にも仕掛けていくことができる選手で、守備への切り替えも非常に素早い。4バック採用ならば、遠藤が中へ切り込んでできたスペースに杉岡が飛び込むなど、流動的な攻めも展開できるはず。ここまでAFC U-23選手権での出場はないが、ぜひ見てみたい選手だ。

 トップ下には食野亮太郎を推す。

 同選手の切れ味鋭いドリブルは、相手を剥がす意味でも重要なものになることは間違いない。シャドーで起用されると、少しゴールから遠い位置でプレーすることも多いが、トップ下で起用された場合は流れの中で2トップ気味になり、よりゴールに近い位置でプレーできるという利点もあるはずだ。同選手には相手の中盤と最終ラインの間のスペースを自由に動き回ってもらうのも、ありかもしれない。所属クラブでもトップ下で起用されており、ここで試す価値はありそうだ。

 1トップには小川航基を推す。

 同選手は身長も186cmとFWの中では大柄なタイプであり、ボールを収めてから前を向いてシュートを打つ姿勢が光る選手でもある。4バックを採用し、流れの中で食野と2トップのような形になることがあれば、孤立はしないはず。果敢に裏を狙う上田綺世ではなく、中央に構え、そこから強みを出せる小川であれば、食野との連係もうまくいくはずだ。

(文:編集部)

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【了】

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