チェルシー、バイエルン戦惨敗の要因は? ランパードが見誤ったゲームプランと守備崩壊の兆候【欧州CL】

UEFAチャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16、チェルシー対バイエルン・ミュンヘンが現地時間25日に行われ、3-0でドイツ王者が勝利を収めた。フランク・ランパード監督がこの試合で採用したゲームプランは、ドイツ王者の攻撃陣の前にもろくも崩れ去ってしまった。失点はいずれも後半に喫したものだが、その兆候は前半から見られていた。(文:本田千尋)

2020年02月26日(Wed)11時42分配信

text by 本田千尋 photo Getty Images
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ゲームプランを見誤ったランパード

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【写真:Getty Images】

 ドイツ王者の攻撃陣が、ブルーズの3バックを翻弄した。2月25日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)のラウンド16。敵地スタンフォード・ブリッジに乗り込んだバイエルン・ミュンヘンは、CLの常連らしい盤石の戦いぶりを見せた。

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 ハンジ・フリック監督が率いるバイエルンは、ロングボールとダイレクトプレーを交互に織り交ぜながら、フランク・ランパード監督が率いるチェルシーを揺さぶっていく。

 例えば11分、ジェローム・ボアテングが自陣で奪ったボールを、ダイレクトでふわりとセンターサークル近辺のキングスレー・コマンに送る。フランス代表ウインガーもダイレクトで真横のトーマス・ミュラーに送って、ワンツーで抜け出す。シュートは枠を捉えることはできなかったが、チェルシーの3バックが、特にダイレクトで揺さぶられると思いのほか脆いことを示すには十分の場面だった。

 ランパード監督はゲームプランを見誤ったかもしれない。選手としてCLを戦った経験が豊富であっても、指揮官という立場で臨むとなると話は別、ということなのだろうか。CLの決勝トーナメントはホーム&アウェイの2戦合計180分の戦いで、第1戦はまだ前半に過ぎない。

 様子見の色合いもあることを踏まえれば、ロベルト・レバンドフスキを筆頭に攻撃力の高いバイエルンのアタッカー陣に対して、5バックでしっかりと後ろを固め、この1stレグは0-0に終えるぐらいの慎重な姿勢でも良かったのではないか。

ジェームズの中途半端なポジション

 しかし、チェルシーが構築する守備ブロックは決して強固とは言えず、3バックに対してウイングバックの立ち位置が曖昧だった。特に20歳の右WBリース・ジェームズは、CLの決勝トーナメントという舞台が初めてということもあってか、どこかふわふわしたところがあった。

 51分の1失点目に至るシーンでは、チアゴからのパスがセルジュ・ニャブリに入り、セサル・アスピリクエタが尻餅を着いてしまう前に、54分の2失点目に繋がる場面では、GKマヌエル・ノイアーからのフィードがレバンドフスキに通る前に、もう少し早く後方に戻るべきだったかもしれない。

 もちろん決してジェームズ1人が戦犯というわけではない。チェルシーがオープンな展開に試合を運ばず、そもそも3バックを中心にコンパクトな守備ブロックを構築することができていたら、バイエルンも手を焼いただろう。ジェームズは中途半端に高い位置を取らず、低い位置にポジションを取っているべきだったとも言える。

 前半から兆しはあったが、後半に入ると全体が間延びしてしまい、さらにダイレクトプレーに対する脆さをブルーズは露呈してしまう。1失点目も2失点目も、得点者のニャブリとレバンドフスキが2人で悠々と崩していった。

 そして76分の3失点目も、ジェームズはフィリッペ・コウチーニョに対して軽い対応をしてしまい、左SBアルフォンソ・デイビスに単独突破を許してしまう。19歳のカナダ代表の折り返しを、ファーでレバンドフスキが、いつものようにきっちりと決める。

 こうしてゲームプランがあやふやだったチェルシーに対し、レバンドフスキやミュラー、チアゴやヨシュア・キミッヒといったCLの経験が豊富な選手が揃うバイエルンが3-0で完勝。ベスト8進出をほぼ確実なものにした。

(文:本田千尋)

【了】

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