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栄光と転落…バルサ出身「〇〇のメッシ」は今…。本家との比較、期待や重圧に晒された逸材たちの栄枯盛衰

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

イスラエルのメッシ

ガイ・アスリン
【写真:Getty Images】



ガイ・アスリン(イスラエル)

生年月日:1991年4月9日
現所属クラブ:ACクレーマ(イタリア)

 イスラエル生まれのガイ・アスリンは幼い頃から将来を嘱望され、12歳でバルセロナ入りを目指して隣国アンドラへ移住。2003年に無事下部組織への加入を果たし、スペインへ移った。その後も順調にステップアップし、2007/08シーズンはジョゼップ・グアルディオラ監督率いるBチームで主力に定着した。

 そして2009/10シーズンはトップチームの監督に就任したグアルディオラのもとでプレシーズンキャンプに帯同し、2009年10月にコパ・デル・レイのクルトゥラル・レオネサ戦で公式戦初出場を果たす。その一方、主戦場としていたBチームではルイス・エンリケ監督との折り合いが悪く、契約満了にともなって2010年夏にバルセロナを離れた。

 そこから彼のキャリアは下降線をたどっていった。数ヶ月にわたる無所属期間を経てマンチェスター・シティへ移籍するものの、トップチーム入りは叶わず。ブライトンへの期限付き移籍を経てシティを退団した後は、ラシン・サンタンデール、エルクレス、マジョルカとスペイン2部のクラブを転々とする。

 2015/16シーズンには所属クラブがなくなり、半年の無所属期間ののちに母国イスラエルへ戻ることになり、ハポエル・テル・アビブへ。そこも半年で退団すると、ようやく見つかった移籍先はスペイン3部のサバデルだった。

 ガイ・アスリンもまた偉大なメッシとの比較に苦しんだ。精神的な弱さを克服できず、才能は開花しないままサバデルで1シーズン半を過ごし、カザフスタンリーグのカイラト・アルマトイへ。そこでもキャリアは好転せず、2018年4月から2019年9月まで約1年半におよぶ3度目の無所属期間を経て、ルーマニア1部のFCポリテニカ・ヤシに新天地を求めた。だが、リーグ戦の出場はわずか3試合で先発起用は一度もなし。現在はセリエDのACクレーマに所属している。

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