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栄光と転落…バルサ出身「〇〇のメッシ」は今…。本家との比較、期待や重圧に晒された逸材たちの栄枯盛衰

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

韓国のメッシ

イ・スンウ
【写真:Getty Images】



イ・スンウ(韓国)

生年月日:1998年1月6日
現所属クラブ:シント=トロイデンVV(ベルギー)

 仁川ユナイテッドFCの下部組織出身で、2011年にバルセロナへ移籍。順調にカテゴリを上げる中で“韓国のメッシ”として注目を集めたが、2014年にバルセロナが未成年選手の国際移籍に関する規約違反でFIFAから処分を受けた影響で、18歳になる2016年1月までスペインでの公式戦に出場できなかった。

 その間も韓国の世代別代表では別格の存在感を見せつけ、2015年のU-17ワールドカップではブラジル撃破の立役者に。出場停止処分が解けてからは1試合だけバルセロナBでの出場があったものの、U-19チームを主戦場にしながら、2017年には母国開催のU-20ワールドカップに出場して改めてポテンシャルの大きさを証明した。

 ところがU-20ワールドカップ直後の2017年6月、バルセロナはイ・スンウをBチームに昇格させることなく放出することを決断する。その後、セリエA昇格が決まったエラス・ヴェローナへ移籍して欧州トップリーグの舞台に立った。

 イタリアでは2シーズンプレーし、その間に韓国代表のチーム最年少選手としてロシアワールドカップ出場、同U-21代表の中心選手としてアジア大会制覇などを経験した。しかし、大ブレイクとまではいかず2019/20シーズンはベルギー1部のシント=トロイデンVVへ完全移籍。新天地ではピッチ外の問題を指摘され、精神面の未熟さなども露呈して出番が限られる状況が続いている。最近は韓国代表での存在感も希薄になってしまった。“韓国のメッシ”は、早くもキャリアの岐路を迎えることになるのだろうか。

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