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シンガポール政府のコロナ対策キャラ、“リバプール嫌い”の設定で炎上し撤回

text by 編集部 photo by Getty Images

リバプール
【写真:Getty Images】

 シンガポール政府が新型コロナウイルス感染予防対策の啓蒙活動の一環として発表したキャラクターが、「リバプール嫌い」という設定のため批判を受け撤回を余儀なくされることになった。シンガポール紙『ストレーツ・タイムズ』など複数メディアが伝えている。

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 ここ2日連続で新規感染者数が1000人を超えるなど、急激な感染拡大が起きているシンガポール。同国政府は、感染拡大に向けて取るべき行動を国民に分かりやすく伝えることを目的として、アメコミ風のヒーロー5人で構成される「ウイルス・ヴァンガード」と名付けたキャラクターを発表した。

 だがその発表から24時間も経たないうちに、20日にはキャラクターの一時撤回を発表。「ウイルス・ヴァンガードは現在見直し中。キャラクターについて多くの意見を受け、見直しを行っている。不快に思った方がいたのであれば申し訳ない」と政府は述べている。

 撤回の原因となったのは、「MAWAマン」という名のリーダー的キャラクターに対する批判だとみられている。「MAWA」は「Must Always Walk Alone(いつも一人で歩くべき)」の頭文字であり、リバプールのサポーターソングとして有名な「You’ll Never Walk Alone」と正反対の意味で社会的距離の必要性を伝えようとするものだった。

 発表されていた設定によれば、MAWAマンはリバプールのライバルであるマンチェスター・ユナイテッドのファンであり、リバプールを応援する兄弟に冷やかされつつ育ったという。その結果、「You’ll Never Walk Alone」も含めたリバプールの全てを嫌うようになり、超能力によって人々に距離を取らせる力が発現したとされている。

 ジョークを込めつつウイルス対策を訴えることが意図されていたが、結果的には大失敗に終わったようだ。連帯を促す「You’ll Never Walk Alone」に反発するのは不適切だとする批判や、「無駄なリソースを使うな」というキャラクター作成自体への批判などが殺到し、見直しを強いられる結果となった。

【了】

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