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サッカー史上屈指の珍プレー。コロンビアGKイギータの“スコーピオン”が25周年

text by 編集部 photo by Getty Images

レネ・イギータ
【写真:Getty Images】

 元コロンビア代表GKのレネ・イギータ氏がウェンブリー・スタジアムで披露した伝説の“スコーピオンキック”から、今年9月6日でちょうど25年。国際サッカー連盟(FIFA)も公式SNSや公式ウェブサイトの特集記事でその偉業(?)を振り返っている。

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 GKというポジションのプレーが現在よりもはるかに保守的であった時代に、ペナルティーエリア外まで飛び出してスイーパー役を務めるどころか、攻撃の組み立てにも参加するなど特異なプレースタイルで知られたイギータ氏。FKやPKのキッカーも務め、キャリア通算40得点以上を記録している。

 1990年イタリアワールドカップではそのスタイルが災いし、エリア外でボールを奪われての失点がチームの敗退に繋がるということもあった。この大会を通して異色のGKとして世界に知られる存在となったイギータ氏だが、キャリアを代表する場面として現在まで語り継がれることになるプレーを見せたのはその5年後だった。

 1995年9月6日にウェンブリーで行われたイングランド代表との親善試合。ジェイミー・レドナップがゴールに向けて放った浮き球シュートに勢いはなく、イギータ氏は難なくキャッチすることができるはずだった。だがゴールライン上で待ち構えた同氏は突然その場で背中を上にした体勢で飛び上がると、両足のかかとでボールを蹴り返すという予想外のプレーを選択した。

 ゴールを守るという目的のためには何の意味もなく、無駄なリスクを冒したとしか言いようがない。だが純粋に“魅せる”ことだけを目的としたプレーは、まさにその意図の通りに今後も記憶されていくプレーのひとつとなりそうだ。

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