リーズは全勝アストン・ヴィラをどう攻略したのか? 流れを変えたビエルサの決断と20歳のビッグプレー

プレミアリーグ第6節、アストン・ヴィラ対リーズ・ユナイテッドが現地時間23日に行われ、0-3でリーズが快勝した。ここまで全勝と波に乗るアストン・ヴィラに対し、マルセロ・ビエルサ監督率いるリーズはどのように戦ったのか。(文:加藤健一)

2020年10月24日(Sat)10時17分配信

text by 加藤健一 photo Getty Images
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全勝アストン・ヴィラを破ったリーズ

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【写真:Getty Images】

 昨シーズンのプレミアリーグ王者であるリバプールを7-2という衝撃的なスコアで撃破し、レスターにも互角に渡り歩いて1-0で勝利した。昨シーズン、ギリギリのところで残留に踏みとどまったアストン・ヴィラは、90年ぶりとなる開幕4連勝を達成している。

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 勝てば暫定首位というこの試合で、リーズ・ユナイテッドが立ちはだかった。アストン・ヴィラの倍以上となる27本のシュートを放って3-0で快勝。開幕戦でリバプールとの壮絶な打ち合いを演じ、マンチェスター・シティに対して一歩も引かずに勝ち点1を掴んだ昇格クラブは、またしてもプレミアリーグに話題を提供している。

 なんと言っても勝利の立役者はパトリック・バンフォードだろう。前半のシュート5本は1度も枠を捉えることができなかったが、それでもシュートを打ち続けた。両チーム通じて最多の9本のシュートを放ち、ハットトリックを達成している。

 昨シーズン、16得点を挙げてチャンピオンシップ優勝の原動力となったが、プレミアリーグでのプレー経験は実質2シーズン。ゴールは16/17シーズンのミドルズブラ時代の1つしかない。そんなバンフォードが開幕から3試合続けてゴールを挙げ、この試合ではハットトリック。いったいどんな変化があったのだろうか。

 決定力が際立っているわけでも、空中戦で圧倒的な強さを誇るわけでもない。それでも、こぼれ球に反応して1点目を決め、わずかなシュートコースを見逃さずに2点を奪った。

早かったビエルサの決断

 リーズは立ち上がりから激しいプレスでボールの所有権を握り、ダイレクトパスとボールホルダーを追い越す動きでチャンスを作った。しかし、アストン・ヴィラも身体を張った守備でピンチを凌いでいた。

 アストン・ヴィラも少ないとはいえロングカウンターからチャンスを作っていた。これをものにすればアストン・ヴィラにも勝機があるのではないか。そう思っていた矢先、リーズを率いるマルセロ・ビエルサの動きは早かった。

 アンカーはイングランド代表MFのカルバン・フィリップスがここまで全試合に先発していたが、直近のウォルバーハンプトン戦で肩を負傷し、6週間の離脱が予想されている。センターバックを本職とするストライクが代役に指名されたが、わずか21分で交代している。

 ストライクは10分にグリーリッシュへのファウルでイエローカードをもらい、直後のドウグラス・ルイスへのチャージも遅れてファウルになっていた。

 ここで狂人ビエルサの表情が中継のカメラに抜かれた。

 決定的なシーンは17分。マンマークを担当するロス・バークリーにフリーの状態でシュートを打たせてしまった。シュートはGKの正面を突いて事なきを得たが、このプレーが決定打となった。ストライクはボールをもらいにいく動きも少なくなり、正常にプレーできる状態ではなかった。

 チームとしてもこの時間帯は不用意なボールロストから攻め込まれるシーンが続いていた。21分という早い時間帯ではあったが、ビエルサの決断は正しかった。

流れを変えた20歳の正GK

 リーズは後半の立ち上がりが1つの鬼門となっている。この試合でも決定機を立て続けに作られたが、GKイアン・メリエが好セーブを連発した。

 長い距離をドリブルで運んだグリーリッシュのシュートも、CKからエズリ・コンサがヘディングで狙ったシュートも、素晴らしい反応で防いだ。この時間帯に失点していれば、リーズが勝利していたかはわからない。20歳の正GKがチームの勝利を手繰り寄せた。

 リーズのチーム状況は決して良いとは言えない。ウォルバーハンプトン戦のウォーミングアップ中に負傷したリアム・クーパーはこの試合も欠場し、先述した通りフィリップスもしばらくは不在が続く。

 ハードなタックルと精度の高いロングパスで攻守の要となっているイングランド代表MFと、昇格に導いたキャプテンを欠く状態で、ここまで全勝のアストン・ヴィラを倒した。今後もリーズは台風の目として、私たちを驚かし続けてくれるだろう。

(文:加藤健一)

【了】

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