ヴェルナーを最も活かせるポジションは…。カウンターから2発、チェルシーが見つけた最適解とは?【CL分析コラム】

UEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループE第4節、スタッド・レンヌ対チェルシーが行われ、チェルシーが1-2で勝利した。チェルシーは公式戦6連勝で、CLでもグループ首位をキープ。カイ・ハフェルツ、ハキム・ツィエクら大型補強を施したチェルシーは開幕から最適な組み合わせを模索していたが、ティモ・ヴェルナーの左ウイング起用が最適解となりつつある。(文:本田千尋)

2020年11月25日(Wed)12時58分配信

text by 本田千尋 photo Getty Images
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カウンター2発でレンヌを撃破

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【写真:Getty Images】

 最適解は“ヴェルナーの左ウイング起用”か。11月24日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ、グループEの第4戦。ドーバー海峡を越えたチェルシーは、リーグ・アン所属のスタッド・レンヌと戦った。

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 フランク・ランパード監督は[4-3-3]の布陣を採用。3トップは左から、ティモ・ヴェルナー、タミー・アブラハム、カラム・ハドソン=オドイ。中盤はインサイドにメイソン・マウント、マテオ・コバチッチ、ワンボランチにジョルジーニョ。そして4バックが左からベン・チルウェル、チアゴ・シウバ、クル・ズマ、セサル・アスピリクエタだ。

 試合は序盤から概ねチェルシーのペースで進んだ。ブルーズの選手たちはワンタッチ、ダイレクトでテンポよくボールを動かし、攻守の切り替えに淀みもない。22分、3トップを活かしたカウンターが炸裂。

 マウントが自陣の左サイドで1対1の競り合いに勝ってボールを奪うと、即座に左のヴェルナー、右のオドイが前に走り出す。中央のアブラハムが少し自陣に戻ってレンヌのCB陣を食いつかせると、その後方に空いたスペースにマウントがパス。そのボールをオドイが受け取り、そのまま持ち込んで先制点を奪った。

 試合が終盤に差し掛かると、チーム全体の運動量が落ち始め、レンヌがボールを保持する時間が増え、88分にセットプレーから失点。しかし、68分にエンゴロ・カンテ、オリヴィエ・ジルー、75分にハキム・ツィエク、カイ・ハフェルツと選手が数名入れ替わっても、チームのクオリティそのものは低下しなかった。テンポの良いパス交換を維持しつつ、試合終了間際の90分に勝ち越しに成功。

 中盤でハフェルツとカンテがクレメント・グレニエにプレッシャーを掛けてパスミスを誘発すると、ツィエクが拾って前に運ぶ。ジルーが右に流れて空いたスペースに、ヴェルナーが走り込んでシュート。1度は敵のGKアルフレッド・ゴミスにセーブされるが、ジルーが頭で押し込む。このようにしてチームとして総合力を発揮したチェルシーは、3トップが連動したカウンター2発でレンヌを下し、グループEの首位を堅持した。

左WGで活かされるヴェルナー

 今季のプレミア開幕以来、試行錯誤を続けてきたランパード監督だが、この[4-3-3]の布陣に最適解を見出しつつあるようだ。特にヴェルナーを、センターFWではなくて左のウイングに据えることで、チーム全体の攻守のバランスが整ったところもあるのではないか。

 2点目のシーンが示したように、チームを右に寄せた上でフィニッシャーとして活用できるのはもちろんのことだが、それだけでなくレンヌ戦でドイツ代表FWは、左サイドでチルウェル、マウント、コバチッチらを活かす連動性の軸となった。22分に先制に至る場面で示したように、カウンター時に左サイドでトップスピードに乗るヴェルナーを敵が警戒すれば、かえって逆サイドを活かしやすくもなる。もちろん周囲とのパス交換が噛み合わない場面もあったが、今後、ランパード監督はこのヴェルナーを左ウイングに据えた[4-3-3]を整備し、改善を重ねていくのではないか。

 プレミアでも“ヴェルナーの左ウイング起用”で3連勝中。次戦のジョゼ・モウリーニョ率いるトッテナムとの一戦は、この[4-3-3]の絶好の試金石となりそうだ。

(文:本田千尋)

【了】

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