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バルセロナ、最高の補強は…21世紀ベスト移籍5人。チームを変えたカリスマたち

シリーズ:21世紀ベスト移籍5人 text by 編集部 photo by Getty Images

モウリーニョを称賛し、グアルディオラを批判。二面性を持っていたFW

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【写真:Getty Images】

FW:サミュエル・エトオ
生年月日:1981年3月10日(40歳)
移籍金:2700万ユーロ(約32億円)
在籍期間:2004年夏~09年夏
リーグ戦成績:144試合108得点28アシスト

 15歳のときにスペインへ渡ったサミュエル・エトオはバルセロナで一時代を築いた。レアル・マドリードのカンテラ(下部組織)に在籍した経験を持ち、マジョルカで2ケタ得点を3度マークしてバルセロナへステップアップしている。

 ロナウジーニョやデコとともに、フランク・ライカールト監督が作り上げたドリームチームの中心となった。05/06シーズンには26得点で得点王に輝き、リーガとUEFAチャンピオンズリーグの2冠に貢献している。

 しかし、2008年の夏に就任したペップ・グアルディオラ監督は、就任当初にエトオを戦力外とみなしていた。残留することとなったエトオは公式戦36得点を挙げる活躍で3冠獲得の原動力となった。エトオはグアルディオラの手腕を認めているものの、「人として好きではない」と公に批判したこともあった。チームのために身を粉にして働く献身性と、自らのポリシーを貫くパーソナリティーが共存するストライカーだった。

 09年夏に移籍したインテルでは、ジョゼ・モウリーニョ監督の下で3冠達成に貢献。「モウリーニョが好きだ。彼ほど選手をやる気にさせてくれる人はいない」と評している。その後はロシア、イングランド、トルコ、カタールと渡り歩き、38歳で現役生活の幕を閉じた。不屈の精神で道を切り開いてきたアフリカ人FWは、バルセロナの歴史に名を残すストライカーだった。

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