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リバプール、最高の補強は…21世紀ベスト移籍5人。チームを変えたカリスマたち

シリーズ:21世紀ベスト移籍5人 text by 編集部 photo by Getty Images

記憶に残る司令塔

シャビ・アロンソ
【写真:Getty Images】

MF:シャビ・アロンソ
生年月日:1981年11月25日
移籍金:1600万ユーロ(約19億円)
在籍期間:04年夏~09年夏
リーグ戦成績:143試合14得点14アシスト

 レアル・ソシエダの下部組織出身で、エイバルへのレンタルなどを経験しながら成長。2002/03シーズンには2部降格候補と思われたラ・レアルを2位に導くなど非凡なパフォーマンスを示し、その名を世に轟かせた。翌シーズン、チームはリーグ戦でこそ不調に喘いだが、チャンピオンズリーグ(CL)ではベスト16に進出。シャビ・アロンソはその立役者となっていた。

 ソシエダでの活躍があり注目の的となったMFは、2004年にルイス・ガルシアらと共にリバプールへ移籍。同年よりレッズの監督に就任したラファエル・ベニテスは当時「シャビはとてもクレバーだ。彼は長いパスも短いパスも上手く、力よりも技を持っている。彼は知的だから、いいプレーをするだろうね」とアロンソを評価。スティーブン・ジェラードと共に最高のMFになると信じていたようだ。

 そのベニテスの期待に応えるように、アロンソは中盤に君臨し躍動。激しいタックルが横行するプレミアリーグの中でもスペイン時代のようにエレガントにプレーし、繊細なパスを捌き続けてリズムを生み出すなど瞬く間にリバプールにおいて欠かせない存在となった。ミランとのチャンピオンズリーグ(CL)決勝ではPKのこぼれ球を押し込んで同点弾を見事マークし、大逆転優勝の立役者となっている。

 その後もリバプールで輝きを放ったアロンソ。2006/07シーズンのニューカッスル戦では自陣でボールを奪ってそのままロングシュートを蹴り込みゴールネットを揺らすなど、クラブ史に刻まれるスーパーゴールを決めている。最終的に2009年夏までリバプールに在籍したアロンソは、他の存在を凌ぐ派手さこそなかったが、とにかく巧く記憶に残る、そんな選手だった。

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