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スペインの消えた逸材5人。天国から地獄へ…表舞台から姿を消したかつての天才たち

シリーズ:消えた逸材5人 text by 編集部 photo by Getty Images

若くして才能を披露して高く評価された選手が、そのままスター選手として活躍し続ける保証はない。怪我やプレッシャーに苦しみコンディションを落とす選手がいれば、ピッチ外での問題で活躍の場を失っていく選手も多い。今回は大きな期待を背負いながらも、大舞台から姿を消した5人のスペイン人選手を紹介する。

16歳デビューのバルセロナの真珠は30歳で無所属に

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【写真:Getty Images】

FW:ボージャン・クルキッチ
現所属クラブ:なし


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 ボージャン・クルキッチはバルセロナのカンテラ(下部組織)で突出した存在だった。セルビア人でプロサッカー選手だった父を持ち、カタルーニャで育った。およそ7年間プレーした育成年代では900得点を挙げたとも言われ、バルセロナの真珠と呼ばれている。

 16歳でトップチームに昇格すると、フランク・ライカールト監督の下で公式戦48試合に出場して12得点をマーク。17歳22日でUEFAチャンピオンズリーグ初出場を飾り、その約1か月後にはラ・リーガ初ゴールを決めた。18歳の誕生日を迎えて間もなくスペイン代表でもデビューを果たしている。その十数年後にアンス・ファティが塗り替えるまで、最年少記録の多くはボージャンが保持していた。

 しかし、10代の少年は、バルセロナというビッグクラブでプレーする重圧に耐えられなかった。プレッシャーの大きさから体調を崩してしまう。治療をしながらプレーを続けたが、思うようなパフォーマンスは出せない。トップチームでは4年間プレーしたが、1年目の成績を上回ることはできなかった。

 2011年夏、21歳のときにボージャンはローマへと完全移籍している。その後はACミラン、アヤックス、ストーク・シティ、マインツ、アラベスと渡り歩き、欧州4大リーグをすべて経験したが、安住の地を見つけることはできず。2019年からはMLSのモントリオールに所属していたが、昨シーズン限りで退団後は、無所属の状態が続いている。

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