飛び級選出もあり得る20歳のレフティー

【写真：Getty Images】

MF：鈴木冬一（ローザンヌ）
生年月日：2000年5月30日（20歳）
20/21リーグ戦成績：19試合2得点3アシスト

　2000年生まれのレフティーが、スイスで注目を集めている。180cmを超える大柄な男が珍しくないスイス・スーパーリーグで、165cmの鈴木冬一が暴れている。左サイドを任された鈴木冬一は、半年でリーグ戦19試合に出場し、2得点3アシストという数字を残している。

　スイスに至るまでの経歴は異色だ。U-12からセレッソ大阪の下部組織でプレーし、2017年にはトップチームに登録され、J3のU-23セレッソ大阪でデビューしている。しかし、翌年に長崎総合科学大学附属高に転校した。小嶺忠敏監督の下で全国高校サッカー選手権に出場し、優秀選手に選ばれている。19年からは湘南ベルマーレでプレー。昨季終了後にローザンヌへの移籍が決まった。

　元々は攻撃的なポジションでプレーすることが多かったが、プロではサイドが主戦場となっている。ボールを簡単に失わないテクニックと、プレースキックも蹴れる精度の高い左足を持っている。長崎総科大附や湘南でも活かされた豊富な運動量や、球際での強さも武器である。

　世代別の日本代表の常連で、2019年のFIFA U-20ワールドカップにも出場している。しかし、3歳年上の東京五輪チームでは当落線上と見られる。海外組中心の構成になると見られている28日のA代表ミャンマー戦で、鈴木冬一が名を連ねる可能性は十分にあるだろう。