オランダ代表の中心に、世界最高峰のMFがいた。英雄率いるチームを苦しめたその男とは?【ユーロ2020分析コラム】

2021年06月14日(Mon)11時55分配信

シリーズ:分析コラム
text by 編集部 photo Getty Images
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UEFAユーロ2020(欧州選手権)グループリーグC組第1節、オランダ代表対ウクライナ代表が現地時間13日に行われ、3-2でオランダ代表が勝利した。2点差を追いつかれるなど課題も出たオレンジ軍団だったが、なんとか勝ち切った。立役者は、やはりあの男だった。(文:小澤祐作)

オランダ代表の欠点とは?

オランダ代表
【写真:Getty Images】

 かなりギリギリの試合だった。英雄アンドリー・シェフチェンコ率いるウクライナ代表がよく戦ったという事実はもちろんあるが、オランダ代表の完成度があまり高くなかったことも否めない。

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 スコアレスのまま迎えた後半、オランダ代表は主将ジョルジニオ・ワイナルドゥムと長身FWヴォウト・ヴェフホルストのゴールで2点のリードを奪うことに成功。しかし、そこからウクライナ代表に2点を返されるなど、落ち着いて試合を締めることができなかった。

 85分にデンゼル・ドゥムフリースがヘディングシュートを叩き込み最後は3-2で競り勝ったものの、試合運びという部分で課題を残すことに。フランク・デ・ブール監督は試合後「私たちはこれらのミスから学ばなければならない。90分間ミスをしないでプレーすることは現実的ではないが、これらのことを分析して、何を改善すべきか考える必要がある」とコメントを残している。

 また、この日のオランダ代表の欠点は攻から守へ切り変わった瞬間にあった。

 オレンジ軍団は3-4-1-2の形でウクライナ代表戦に臨んでいる。攻撃時はツートップの一角であるメンフィス・デパイがある程度自由に動くことで実質ヴェフホルストのワントップになり、シャドーのような形でデパイとワイナルドゥムがそれぞれの働きを披露していた。

 そこにダブルボランチの一角であるフレンキー・デ・ヨング、そして左右の両ウイングバックも絡んでくる。オランダ代表の攻めは厚かった。

 しかし、デ・ヨングが高い位置を取ることで、もう一枚の中盤底マルテン・デ・ローンが守備時にカバーする範囲が広くなる。運動量豊富な同選手と言えど、そのすべてを完璧にケアすることは困難。脇を突かれることも多かった。

 オランダ代表にとって問題だったのは、そこに“誰が行くのか”。デ・ローンが懸命にカバーへ回り遅らせるのか、センターバックの一枚が前に出て止めるのか。ここが曖昧となったことで、ウクライナの選手にどんどん前進を許したのだ。

 78分、デ・ローンは自身の背後にいる選手を見るようステファン・デ・フライに指示を送ったが、背番号6は間に合わず。そこにボールを通され、たまらずファウルを犯した。その直後、デ・フライはデ・ローンに対し「お前が見ろ」と言わんばかりに不満を爆発。デ・ローンも「お前が出てこい」といった感じでデ・フライに反抗していた。連係がなかなかうまくいっていないのは明らかだった。

 中央を締められなければ、当然失点のリスクは高くなる。デ・ブール監督には、限られた時間の中で確実に修正することが求められるだろう。

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