UEFAユーロ2020(欧州選手権)・準決勝、イタリア代表対スペイン代表が現地時間6日に行われ、120分間を1-1のドロー。PK戦の末、4-2でイタリア代表が決勝へと駒を進めることになった。ルイス・エンリケ監督率いるスペイン代表は120分間でイタリア代表を大いに苦しめるも、無念の敗退。一体なぜ。(文:小澤祐作)
評価爆上げのイタリア代表が大苦戦
1年遅れての開催となったUEFAユーロ2020(欧州選手権)において、最も完成度が高いチームと称されてきたのがイタリア代表だった。グループリーグは無傷の3連勝で、決勝トーナメントではオーストリア代表、そしてFIFAランキング1位のベルギー代表を撃破。フランス代表などが早々に敗退したこともあり、アッズーリは一気に優勝候補筆頭となった。
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一方のスペイン代表は、ここまで決して順調な歩みを見せてきたわけではない。準決勝イタリア代表戦を前に5試合を消化してきたが、90分間で勝利できたのはグループリーグ第3節のスロバキア代表戦のみ。盤石ではなかった。
そのため、現地6日の準決勝ではイタリア代表が無難に勝利するのでは? という予想をした人も多かったのではないだろうか。しかし、やはりスペイン代表はそんな簡単な相手ではなかった。以下は、試合後のイタリア代表のコメントである。
「非常に難しいことはわかっていた。スペインは我々に多くの問題を与えたね。チャンスがあった時に得点したかったけど、とても苦労したよ」(ロベルト・マンチーニ監督)
「今までで一番厳しい試合だった」(レオナルド・ボヌッチ)
「厳しい試合だった。今夜はスペインが素晴らしかった」(フェデリコ・キエーザ)
ボヌッチやキエーザが話した通り、イタリア代表にとってスペイン代表戦は今大会で最も厳しい戦いになったと言えるはずだ。これまで攻守両面でハイクオリティーを示してきたが、この日に関しては多くの武器がその威力を潜めている。本当にギリギリの勝負だった。
では、今大会で評価を爆上げしているイタリア代表を、スペイン代表はどのように苦しめたのだろうか。