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久保建英、得点量産の要因は? 森保監督も「大きな仕事をした」と絶賛、3戦連発で決勝T進出に大貢献【東京五輪】

text by 編集部

久保建英
【写真:Getty Images】



 U-24日本代表は28日、東京五輪のグループステージ第3節でU-24フランス代表に4-0で快勝。出場国中唯一の3戦全勝で文句なしの決勝トーナメント進出を果たした。

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 メダル獲得を予感させる戦いぶりだ。初戦の南アフリカ戦こそ苦戦したものの、今大会でも屈指の好チームと見られていたメキシコを第2戦で破り、続けてフランスにも完勝。他のグループではU-24ドイツ代表やU-24アルゼンチン代表といった強豪が敗退するなか、日本は安定した強さを見せて次のラウンドへ進む権利を勝ち取った。

 3連勝するにあたって、チームをけん引する圧倒的なパフォーマンスを披露したのはMF久保建英だった。

 トップ下でグループステージ3試合すべてに先発出場した久保は、南アフリカ戦の決勝点を皮切りに3試合連続ゴール。しかも、いずれのゴールも先制点で、試合の流れを引き寄せる決定的なプレーを連発した。

 森保一監督もフランス戦後の記者会見で「今日も試合を動かすような大きな仕事をしてくれたと思います」と久保を絶賛していた。

 中2日での3連戦という過密日程にもかかわらず、これほどまでに高いパフォーマンスを維持できているのはなぜだろうか。久保自身は「僕的にはチームを背負うとかおこがましいことは考えていないですけど、やるべきことをしっかりやって、チームの力になりたい。それがゴールという結果につながっている」と語っている。

 では、ゴール量産の要因はどこにあるのだろうか。

「いい位置に入ってこれているし、チームメイトとの連係はすごくいいのかなと。たまたまゴールに近いポジションの僕のところにこぼれてくることが多いだけで、チームとしての形がすごくいいのかなと思います」

 チームとしてボールを握れる時間が短い試合もあったが、攻撃に移れば久保をはじめMF堂安律やMF田中碧、MF遠藤航ら中盤の選手は積極的にゴールヘ向かうプレーを選択。1トップに入ったFW林大地やFW上田綺世も献身的にポストプレーやフリーランニングを繰り返し、全員がエゴを出すことなく戦う姿勢を見せる。

 全員が気持ちよくプレーし、躍動できているからこそ、最終的に久保のもとへボールが集まってくる。そして、「いつもチームの助けになりたいと思いますし、一番わかりやすいのはゴール」という意識を持ってプレーする背番号7は類稀なシュート技術や高い決定力を発揮できている。

「応援してもらえるようなサッカーをできていると思いますし、おこがましいですけど、応援してくれる人が1人でも増えてくれたらいい。応援は力になりますし、いろいろな人からの想いは届いています。試合前に『日本頑張れ』というメッセージも見ています。それでホームだなと感じられる。

観客がいなくても。僕たちの頑張りがお茶の間のみなさんに伝わっているといいなと思いつつ、ここから切り替えてやっていって、(サッカーに)ポジティブなイメージを持つ人が少しでも増えていけばいいなと思います」

 久保は「(五輪は)国際的なスポーツの祭典で歴史に自分たちの名前を残せるチャンス。そこは出るからには、いい思いをして帰りたい」とも語った。決勝トーナメントは負けたら終わり。最大あと3試合、決勝の舞台で最後に笑って終われるだろうか。金メダル獲得への道を先頭に立って切り開くべく、久保の覚悟は決まっている。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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