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冨安健洋は自己最悪…アーセナル加入後ワーストだったスタッツ。ブライトンに突かれた課題とは…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

プレミアリーグ第7節、ブライトン対アーセナルが現地時間2日に行われ、0-0の引き分けとなった。アーセナルの冨安健洋はデビュー戦から4試合連続で先発に名を連ねた。好調なブライトン相手にアウェイの地で無失点に抑えたが、冨安は対峙したマルク・ククレジャに大苦戦を強いられた。(文:安洋一郎)


難しいピッチコンディションの中で

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【写真:Getty Images】

 「我々は勝ち点1を獲得した。それ以上に値しなかったと思う」

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 試合後、アーセナルのミケル・アルテタ監督はこのように試合を振り返った。

 開幕3連敗からの3連勝と大きく調子を上げているアウェイのアーセナル。しかし、前節にグラニト・ジャカが右膝を負傷し、約3ヶ月間の離脱が予想されている。ようやくベストの布陣が完成したと思われた矢先の長期離脱は痛恨だが、しばらくはこの試合でも先発に抜擢されたアルベール・サンビ・ロコンガが彼の穴を埋める形となるだろう。

 一方、ホームのブライトンはイブ・ビスマやアダム・ウェブスターなど複数の主力を欠く中でも、開幕6試合で勝ち点「13」を積上げており、序盤戦の主役となっている。

 まず、この試合を語る上で重要になってくるのがピッチコンディションの悪さだ。強い雨に加え、猛烈な風が吹いており、両チームの選手は共に不用意なボールロストが目立つ展開となった。

 難しいピッチコンディションの中で主導権を握ったのはホーム、ブライトンだった。19年夏のグラハム・ポッター就任当初から継続して使用している3バックのシステムは、メンバーの入れ替わりがある中でも成熟度を増している。この試合でもサイドで数的優位な場面を多く作り、幾度となくチャンスを演出した。

 ブライトンは試合を通じて21本のシュートを放った。しかし、枠内シュートはわずか2本に留まり、試合を支配したがゴールを奪うことは出来なかった。

 一方のアーセナルはブライトンの前線からのプレスに大苦戦。数こそ少なかったが、前節から右サイドに入っているブカヨ・サカの突破から、何度かブライトンゴールに迫った。しかし、こちらも得点を奪うことは出来ず、ボール支配率も42%と終始、主導権を握られる形となった。
 
 結果、スコアレスドローに終わった今節。アルテタ監督の試合後の発言通り、ブライトンが勝ち点「2」を失い、アーセナルが勝ち点「1」を拾ったような試合内容であった。

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