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PSG、CL頂点の近道はメッシとムバッペを…。“予言通り”のパターン、逆転勝利につながった迅速な対処とは?【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 本田千尋 photo by Getty Images

2失点は“予言通り”



 開始間もない3分に自陣左サイドでマルコ・ヴェラッティがボールを奪われてカウンターを喰らい、決定機を与えていたPSGは、7分にも左のファーサイドからクロスを入れられ、シウバにヘディングでシュートを打たれて決定機を招いている。

 特に7分の場面は、カウンターを喰らったわけではないが、右SBアクラフ・ハキミの前のスペースからボールを入れられたという点では、28分のゴールと57分のゴールと同様の形だ。

 さらに、28分、57分の失点パターンも、ヴェラッティが奪われてカウンターを喰らったことを踏まえると、(1)ヴェラッティを狙う→(2)逆サイドに展開→(3)ファーにクロスを入れてフィニッシュ、という一連の流れが、ライプツィヒ側がPSG戦に向けて準備したプランだったのだろう。そしてポチェッティーノ監督が「(ライプツィヒの)カウンターは我々にダメージを与える可能性がある」と“予言”していたとおり2失点してしまったのである。

 もっとも裏を返せば、アルゼンチン人指揮官にとっては、こうした試合展開も想定内だったかもしれない。“ライプツィヒの強み”と“自分たちの弱み”を知っていたからこそ、試合前日に冒頭のようなコメントを残したのだろう。何より逆転されてからの対処は速かった。

 ポチェッティーノ監督は、61分にアンデル・エレーラに代えてジョルジニオ・ワイナルドゥム、イドリッサ・ゲイエに代えてダニーロ・ペレイラを投入。ペレイラを3バックの中央に配置して、布陣を[5-3-2]に変更。後ろを5バックに変更して、狙われていた4バックの脇のスペースを消した。

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