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マンUにうんざり…タイトルと無縁の道を進むのか。アタランタ戦の逆転勝利は“当たり前“【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

チャンピオンズリーグ(CL)・グループリーグF第3節、マンチェスター・ユナイテッド対アタランタが現地時間20日に行われ、3-2でホームチームが勝利している。ユナイテッドはこれでグループ首位に浮上することになった。しかし、この結果に大満足とはいかないだろう。その理由とは。(文:小澤祐作)

溢れ出た課題

オーレ・グンナー・スールシャール
【写真:Getty Images】

 12年ぶりに復帰したクリスティアーノ・ロナウドのゴールで大逆転。マンチェスター・ユナイテッドサポーターにとってはたまらない勝利になっただろう。しかし、この結果に喜びを爆発させて本当に良いのだろうか。

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 指揮者としての能力に疑問を抱かれているオーレ・グンナー・スールシャール監督は先日、「インターナショナル・ブレークの間に最近何が悪かったのかをよく考えてみた」とコメントを残していた。しかし、「よく考えた」の「よく」とは一体どのレベルなのか。首を傾げてしまう。2-4で敗れたレスター戦、そしてこのアタランタ戦の前半を見る限り、コメントに説得力は全くない。

 近年目覚ましい成長を遂げているアタランタとの一戦、ユナイテッドの立ち上がりは非常に弱々しかった。ディフェンスラインはズルズル下がっており、ボールの奪いどころを定められず、中盤のフィルターも機能していない。そして15分に先制点を許すと、29分には何度繰り返すのかセットプレーからゴール献上。もはやチームとしてのやる気を疑ってしまうような、そんな内容であった。

 全体で良い守備ができないので良い攻撃にも繋がらない。アタランタが攻撃的な守備をするためスペースがなかったわけではないが、焦りからか最後の部分でパスがズレたり、動き出しが早すぎてオフサイドにかかったりする場面が散見。なんとか個で打開しチャンスを作ることもあったが、点は奪えなかった。

 チームとして機能していないプレスに軟弱なセットプレーの守備、そして個の力に頼った攻撃。スールシャール体制下の課題とされている部分が、アタランタとの前半では溢れていた。38分にルーク・ショーがバックパスを選択した際にはスタジアムからブーイング。サポーターもうんざりだった。

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