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レアル、今季ナンバーワンの試合! にはできなかった理由。唯一欠けていたもの、監督の後悔とは【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

ワクワクするような攻撃の応酬



 50分にはカウンターを発動。絶好調ヴィニシウスがあれよあれよとDFをかわし、最後はシュートへ持ち込む。ボールはカバーに入ったDFにカットされたが、圧巻のシーンだった。

 54分には先制点と似たような場面を作り出した。ミリトンがボールを持つと、ラージョがハイプレッシャーを与える。ブラジル人CBはサイドへと追いやられたのだが、再び相手最終ラインと中盤の間へ巧みにポジショニングしていたクロースへ力強いパスを見事に通し、攻撃が加速。直前にベンゼマが相手CBをつり出していたことでスペースが出来上がっており、そこにアセンシオが走り込んだことでクロースからパスが通り、GKとの1対1を迎えていた。

 さらに60分、マドリーは左サイドから攻撃を組み立てると、ヴィニシウスのヒールパスからフェルラン・メンディ、F・メンディのヒールパスからベンゼマへと繋がり、最後はエースがシュート。ボールは枠を外れたが、3人だけで崩した素晴らしい流れだった。

 ビルドアップ時の狙いがハマり、カウンター攻撃の威力があり、さらに敵陣深くにおけるアイデアも豊富。この日のマドリーが繰り出した攻めは、非常にワクワクするものがあった。今季公式戦における1試合最多得点は5点となっているが、そこに並んでも不思議ではなかったと言えるだろう。

 しかし、サッカーとは恐ろしいものである。

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