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なでしこジャパン、デビュー戦で痛感「このままではダメ」。成宮唯が抱いた危機感の正体

text by 編集部 photo by Getty Images

成宮唯
【写真:舩木渉】



【日本 0-2 アイスランド 国際親善試合】

 サッカー女子日本代表(なでしこジャパン)は現地25日、アイスランド女子代表と対戦して0-2で敗れた。

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 池田太監督が就任して最初の試合となったアイスランド戦は、先発メンバーにフレッシュな面々が並んだ。その中に、MF成宮唯の名前もあった。

 国内では今季から名門INAC神戸レオネッサでプレーし、世代別代表の常連だった成宮だが、これまでなでしこジャパンには縁がなかった。アイスランド戦は26歳で迎えた、A代表デビュー戦だった。

 しかし、なでしこジャパンデビューの喜びよりも別の感情が優ったようだ。試合後、成宮は「0-2という結果で、悔しい気持ちではありますけれど、個人としてもいつもやっている感覚というものが違ったものをすごく感じた。私自身、『このままじゃダメだな』ということを試合中もそうですし、より強く感じました」と語った。

 日本代表のユニフォームを着て試合に臨むのは、U-23日本女子代表だった2017年のラ・マンガ国際大会以来。大柄なアイスランドの選手と対峙して「外国人選手ならではのスピード感と、特有の間合いがあり、そこで足が伸びてくるかというところで足が伸びてきたり、無理が利く選手が多い」と実感した。

 するとどうなるか。慣れない感覚の中でミスが多くなり、ボールロストやオフサイドにかかるシーンも増えてしまった。練習では正確かつキレのあるプレーとアグレッシブな姿勢を見せており期待は高かったが、試合になった時に経験不足が如実に現れてしまった。

 成宮は「普段WEリーグでやっている中で、ミスがミスにならないようなプレーは自分でなんとかできるというところはあったんですけど、海外相手だと、そこがミスとしてはっきり出てしまう、失点につながってしまう」と、国際試合で求められるプレーの水準の高さを痛感したようだった。

「1つひとつの質をWEリーグでやっている時よりも上げていかないと通用しないなと感じました」

 今後、なでしこジャパンで生き残っていくためには、アイスランド戦で体感したプレー水準を常時当たり前に超えていくようになる必要がある。ほろ苦い代表デビューとはなったが、この経験は成宮にとって成長への重要なきっかけとなりそうだ。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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