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怪物から怪物へ…フランス代表、歴代10番の英雄5人。プラティニ、ジダン、そして…歴史に名を刻む男たち

text by 編集部 photo by Getty Images

シドニー・ゴヴ

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【写真:Getty Images】



FW:シドニー・ゴヴ(フランス代表/リヨン)
生年月日1979年7月27日(当時27歳)
07/08シーズンリーグ戦成績:32試合7得点2アシスト
フランス代表主な出場大会:2003年FIFAコンフェデレーションズカップ・フランス大会(背番号22)、UEFA EURO2004(背番号22)、2006年FIFAワールドカップ・ドイツ大会(背番号9)、UEFA EURO2008(背番号10)、2010年FIFAワールドカップ南アフリカ大会(背番号10)

ジネディーヌ・ジダンの現役引退後、背番号10を引き継いだのがシドニー・ゴヴである。プラティニやジダンはトップ下のプレーメイカーだったが、ゴヴは突破力のある右ウイングだった。ユースから所属したリヨンで99/00シーズンにトップチームデビューを果たすと、01/02シーズンから07/08シーズンまでのリーグ7連覇に主力として貢献。フランス代表としてもEUROとW杯に2度出場するなど主力を担った。

そんなゴヴの基本データは07/08シーズンのもの。ジダンが現役を退き、新たな背番号10としてEURO本大会に臨んだシーズンである。

ゴヴの最高評価は「スピード」。さらに「ドリブル」の能力も高評価となっている。高い身体能力を持ち、一瞬で相手DFを抜き去る姿はリヨンやフランス代表にとって大きな武器となっていた。また175cmという身長ながら、「空中戦」でも優れた力を発揮するなど、アスリート能力の高さが際立っていた選手だったといえる。

その一方で、ゴール前のチャンスの場面で落ち着きを失う場面も少なくなく、「IQ」や「メンタル」に関しては厳しい評価となった。

数多くのクラブから興味を持たれながらもリヨンに忠誠心を示し続けたことや09年の負傷の影響もあり、リヨン以上のクラブキャリアを築けなかったこと、レイモン・ドメネク監督指揮下のフランス代表が多くの問題を抱えていたことで低迷期にあった中だっただけに世界的な知名度は低い選手だった。

それでも、クラブでの前人未到の記録や8年に及ぶ代表チームでの活躍からフランスサッカー界にとっては欠かすことのできない選手の1人といえるのではないだろうか。

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