長友の先発はこれで終わり。前線の人選は…

　吉田麻也と冨安健洋の不在が心配されたCBは板倉滉＆谷口彰悟で問題なし。ほとんど攻められていないこともあるが、落ち着いたビルドアップとカウンター封じで安定感があった。守田英正、遠藤航、田中碧のMFトリオは連係も慣れてきて、この3人が攻守に効いていたのは心強い。

　長友の先発はこれで終わりだと思う。60分の手前でSBを交代させるのは意味がないからだ。体力的な問題ではなく最初から長友は効いていなかった。長友を組み込んだ攻撃プランも不発なので次善策を考えるべきだ。

　酒井も調子が悪いのかミスが目立った。国内組のコンディションが万全でないのは仕方ないところはあるが、山根のコンディション次第で入れ替えはあるかもしれない。

　勝ったことでの収穫よりも、このままではダメということを再確認したような試合であり、左のオペレーションやCFの人選、それにともなう南野の処遇をどうするかなど、変えなければいけない点が炙り出された。課題がはっきり出るくらい良い出来ではないのに完勝できたという点では、悪くない試合だったといえるかもしれない。

（文：西部謙司）

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