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マンCに完敗、マンチェスター・ユナイテッドに何が起きていたのか? シュート0、悪夢の後半を招いた「差」とは…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

マンチェスター・ユナイテッド最新ニュース

プレミアリーグ第28節、マンチェスター・シティ対マンチェスター・ユナイテッドが現地時間6日に行われ、4-1でホームチームが勝利している。プレミアリーグでは8戦無敗が続いていたユナイテッドだったが、首位シティにその完成度の違いを見せつけられる形で完敗を喫した。試合を通じて明らかになった両チームの差とは?(文:安洋一郎)


”Manchester is Blue”

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【写真:Getty Images】

 「(マンチェスター・シティは)世界のトップチームの1つで、我々との間には差がある」

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 マンチェスター・ユナイテッドのラルフ・ラングニック暫定監督が試合後の会見で語った通り、マンチェスターの両雄には完成度に大きな差があった。

 ホームのシティはルベン・ディアスが負傷離脱に伴い欠場。アウェイのユナイテッドはクリスティアーノ・ロナウドとエディソン・カバーニが負傷、ラファエル・ヴァランとルーク・ショーが新型コロナウイルスの陽性反応を示したため、両チーム共に主軸を欠く中で「マンチェスター・ダービー」は開催された。

 試合は下馬評通り、シティがボールを支配して主導権を握る展開で進んだ。対するユナイテッドは何とか耐えてカウンターから攻撃の形を作りたかったところだったが、開始早々の5分にスコアが動く。

 左サイドに入ったベルナウド・シウバとジャック・グリーリッシュの2人がハーフスペース付近に侵入。これに対してアーロン・ワン=ビサカとスコット・マクトミネイ、ビクトル・リンデロフの3名がボールを奪いにいったところ、最終的にシウバにボックス内にポジションを取ったケビン・デ・ブライネにパスを通されてしまい、シュートを決められてしまった。

 この失点シーンを筆頭に、ユナイテッドはシティの攻撃に対してボールの奪いどころを定められずにいた。2人のシティの選手に対して3人がボールを奪いに行ってしまえば、当然のように別の場所で数的不利の状況が発生してしまう。今回の事象ではハリー・マグワイアがニアのフィル・フォーデンにつり出され、左SBのアレックス・テレスが中央のデ・ブライネとファーにいたリヤド・マフレズの2名を1人でケアする必要があった。対応が後手に回ったことで、3(シティ)対2(ユナイテッド)という数的不利な状況を作られてしまった。

 その後、両チームともに1点ずつ追加し、2-1で前半が終了。前半だけで5本の枠内シュートを浴びていたユナイテッドは何とか1点差で折り返すことに成功したが、後半に待ち受けていたのは“悪夢”だった。

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