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あわや大惨事…。レアル・マドリードはなぜ大苦戦したのか? チェルシーに狙われた穴とは…【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

聖地サンティアゴ・ベルナベウでみせた意地

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【写真:Getty Images】



 窮地に追い込まれたレアルは、マルセロとロドリゴを投入。時間を使うようにパスを回すチェルシーにハイプレスをかけ、一気に全員が敵陣まで上がっていく。

 逃げ切りを狙うチェルシーはカイ・ハフェルツとヴェルナーの2人を前線に残し、5-3の2ラインで守備網を敷いていた。この守備を崩すのは容易ではなかったが、左サイドでルカ・モドリッチがボールを持つと、裏へのボールを要求していたロドリゴに完璧なアウトサイドパス。これをロドリゴがダイレクトで合わせ、80分に1点を返した。

 このゴールで2戦合計スコアは4-4。レアルは土壇場で追い付き、試合は延長戦にもつれ込んだ。

 延長戦もペースを握っていたのはチェルシーだ。レアルはボールを持たれ、再び劣勢となってしまっていた。だが、96分に相手のパスミスを見逃さなかったエドゥアルド・カマビンガがボールを奪うと、ヴィニシウス・ジュニオールに繋いで、最後はカリム・ベンゼマがゴール。エースの得点で2戦合計スコアは5-4となり、逆転に成功した。

 チェルシーはこの失点後、100分にハキム・ツィエク、106分にジョルジーニョとサウール・ニゲスを投入。猛攻を仕掛けたが、レアルは執念で守り切り、ベスト4進出を決めた。
 
 データサイト『WhoScored.com』によると、この試合でレアルが放ったシュートは10本。対してチェルシーは28本と、この数字を見てもホームチームが劣勢だったことは分かるだろう。ボール保持率も43.6%とチェルシーに上回られたが、ラウンド16の2ndレグ同様に、レアルが聖地で意地をみせた。
 
 結果的にレアルはベスト4進出を決めたが、なぜここまで苦戦を強いられることになったのだろうか。

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