久保建英は奮闘

　バジャドリーの良い守備に遭い、全体的に重かったソシエダがゴールをこじ開けるには、もはや個のクオリティーに懸かっていたと言わざるを得ない。その中で可能性を感じさせたのが久保建英だった。

　最大のハイライトは45分だろう。カウンターからボールを受けると、最後はボックス手前から左足一閃。強烈なシュートでゴールネットを揺らした。

　直前にスビメンディのファウルがあったとして取り消しになったのは非常に残念だったが、スーパーゴールだった。もし認められていれば、久保はこの日のヒーローだったはずだ。

　その他にも、久保は幅を取ったり、背後への抜け出しを図ったりと様々なタスクをこなしながら持ち味を発揮していた。チームとしては苦しかったが、個人のパフォーマンスに心配はなかった。

　結果、幻になったとはいえ、シュートを決めたのは事実。これをさらなる自信に変え、今後も結果を残してほしいところだ。

（文：小澤祐作）