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「ネイマールの代役」答えは?控え組で敗れたブラジル代表に必要な“アマリルド”【カタールW杯】

シリーズ:コラム text by 西部謙司 photo by Getty Images

「ネイマールの代役」答えは出た?



 パケタ、ロドリゴに次ぐポスト・ネイマールのエベルトン・リベイロは落ち着いたボール捌きだったが、ネイマールの代役としてインパクト不足は否めず。1962年チリ大会ではペレがグループリーグで負傷、代役のアマリルドが活躍して優勝した。

 ネイマールがいつ復帰できるかはわからないが、もし長引くようなら“アマリルド”が必要になる。ロドリゴが大活躍すれば序列の変更はあったかもしれないが、決定的な答えはないままというのが現状かもしれない。

 GKエデルソンはいつでもアリソンの代わりにゴールを守れる実力を示した。CB起用のミリトンは負傷中のダニーロの回復が間に合わなければ、スイス代表戦と同じくSBに起用されるだろう。気になるのは左SBのアレックス・テレスが負傷してしまったことだ。序列一番手のアレックス・サンドロも負傷しているので、CBのレギュラーであるマルキーニョスが急遽出場したが、左SB不在は頭が痛い。

 ボランチはフレッジとファビーニョのコンビでスタート。55分にフレッジを休ませてブルーノ・ギマラエスが出場している。しかし、このポジションでプレーした3人ともミスが散見され、ブルーノ・ギマラエスは終盤の決定機を2つ続けて逃してしまい空回りの印象。本来のカゼミーロ、パケタのペアを上回るものは示せなかった。パケタが「10番」なら、フレッジが入るという序列はおそらく変わらなさそうだ。

 序列を覆す可能性が最も高いのはFWだった。アントニー、ジェズス、ガブリエウ・マルティネッリはハフィーニャ、リシャルリソン、ヴィニシウス・ジュニオールに勝るとも劣らない能力がある。3人とも意欲的にプレーした。

 しかし、アントニーは対面のヌフ・トロに止められてしまうケースが多く、シュート連発のマルティネッリもGKデビス・エパシの美技に阻まれた。ジェズスも球際の強さはみせたがゴールはあげられず。

 結局のところ、控え組が起用されたこの試合で序列を覆すほどの結果を出せた選手はいなかった。それが圧倒的に押し込みながら敗れるという試合結果にもつながっていた。

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