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若手が海外移籍するリスクとは? シントトロイデン立石敬之CEOが「だからこそJリーグを勧めたい」と言う理由【2/4】

シリーズ:シントトロイデン立石敬之CEOに訊く text by 元川悦子 photo by Getty Images

外国人選手が育つ環境とは言えない



「僕はJリーグ理事をやっていますけど、その立場いかんに関わらず、やっぱりJリーグで基盤を築いてからチャレンジした方がいいと考えています。

 というのも、欧州でいろんなクラブの環境を見ているから。メングラ(ボルシアMG)とかバイエルンの下部組織も見ましたけど、外国人選手が育つ環境かと言えば、そうじゃない部分もある。日本のように手取り足取り教えてくれるわけじゃないというのが一番ですね。

 日本だとゲームが終わった後、コーチが選手に個別指導をして、丁寧にフィードバックしたりしますよね。でも欧州はそういうケースが少ない。基本的に放任で、自分で考えてアクションを起こすのを待っている形なんで、今の日本の若い選手には厳しいかもしれないと見ています」

 立石CEOが指摘する文化や習慣の違いに加え、言葉も学ばなければいけない。10代の選手は20~30代に比べて外国語の習得スピードが速いだろうが、それでも最初は高い壁に苦しむはずだ。そのうえで、ピッチ上でも放任されたら、メンタル的に不安定になりかねない。プロとしての何をすべきかと考えるまでに至らない恐れもあるのではないか。

「プロとして主力でプレーする経験というのは物凄く必要ですね。勝ったり負けたりする経験がないと自分自身のルーティンも作れないし、監督との距離感やアピールの仕方も分からない。何をすればいい状態になるのかといった感覚も磨かれないと思うんです。今の日本の若い選手は放っておかれた時に何も考えられなくて『どうしよう』と困ってしまいがち。だからこそ、僕はJリーグで経験を積むことを勧めたいです」

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