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【ニューカッスルの快進撃エピソード2】奇跡の復活劇。1ヶ月の監督不在、その間に何が? 開幕14戦未勝利から残留できた理由

シリーズ:ニューカッスルの快進撃 text by WASSY photo by Getty Images

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ニューカッスルは2021年10月にサウジアラビア政府系ファンド「PIF」が80%の株式を取得して経営権を取得した。これにより本当の意味での改革がスタートし、下位に沈んでいたチームは買収から1年強で上位を争うチームへと変貌する。エピソード2では降格圏をさまよっていた昨季の復調を描く。(文:WASSY)


新生ニューカッスルにやってきた青年監督


【写真:Getty Images】

 オーナー交代によって世界でもトップクラスの資金的バックグラウンドを持つクラブとなったニューカッスルだが、買収が成立した時点でスティーブ・ブルース監督率いるチームは3分4敗と開幕から未勝利を続けており、すぐに手を打たなければ2部降格は避けられない状況だった。

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 新経営陣は買収からわずか1週間ほどで監督解任を決断した。ブルースは前オーナーの時代に最低限の予算で雇われた“残留請負人”という印象が強かったのだが、21/22シーズンは開幕から勝利が無く厳しい批判にさらされていた。

 新指揮官招へいに向けて、ルシアン・ファブレやパウロ・フォンセカといった欧州で名声を博するマネージャーとの間に交渉の場が設けられたが、当時の選手層や設備はお世辞にも優れているとは言えず、未勝利で降格圏に沈むクラブの、シーズン途中からの救済に前向きな人物は少なかった。交渉が難航し、正式な監督不在の期間は約1ヶ月に及んだ。

 最終的にニューカッスルは、3部にいたボーンマスをプレミアリーグに導き、さらに定着させることで評価を勝ち取った青年監督エディ・ハウと契約を結んだ。彼は相手を選ばず攻撃的なスタイルを貫くことで知られており、一時はアーセナル行きも噂されたほどの逸材だったが、ボーンマスを解任されて以降は1年以上どこのクラブとも契約しておらず、その実力を疑問視する声も少なくなかった。

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