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次のトップスター候補!? 世界マイナー国の神童10人。母国を背負うであろう期待の逸材たち

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

FW:ガラン・クオル(オーストラリア)


生年月日:2004年9月15日(18歳)
所属クラブ:ハーツ(スコットランド)※ニューカッスル(イングランド)からのローン移籍
今季リーグ成績:7試合0得点0アシスト

 昨年11月から開催されたカタールワールドカップにも出場したオーストラリア期待の逸材だ。アルゼンチン代表との決勝トーナメント1回戦に出場したことで、1958年大会のペレに次ぐ最年少でのワールドカップ決勝トーナメント出場選手となった。

 トーマス・デン(アルビレックス新潟)やアワー・メイビル(スパルタ・プラハ)らと同じく南スーダン人の両親を持ち、ケニアで生まれた彼らとは異なりクオルはエジプトで誕生した。その後、難民としてオーストラリアへと渡り、セントラルコースト・マリナーズでキャリアをスタートさせた。

 その名が一躍有名になったのが、22年6月に開催されたAリーグオールスター対バルセロナの一戦だ。Aリーグオールスターに名を連ねたクオルは、バルセロナの守備陣に対してハーフウェーラインからドリブルで中央突破を試みると、身体を当てられても倒れないフィジカル能力の高さでゴール前へと侵入。あわやゴールという決定機を一人で作り出したのだ。

 世界的な名門クラブ相手に強烈なインパクトを残したクオルは9月にオーストラリア代表デビュー、そして11月にはワールドカップ出場、そして1月にはニューカッスルへと完全移籍と、とんとん拍子でステップアップを果たした。現在は慣れない北半球での生活への適応の意味も込めて、スコットランド1部のハーツへとローン移籍しており、近いうちに名門復活へと歩みを進めるニューカッスルで貴重な戦力になることだろう。

【了】

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