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次のトップスター候補!? 世界マイナー国の神童10人。母国を背負うであろう期待の逸材たち

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

MF:オスカル・グローフ(イスラエル)


【写真:Getty Images】


生年月日:2004年4月1日(18歳)
所属クラブ:ザルツブルク(オーストリア)
今季リーグ成績:17試合4得点8アシスト(マッカビ・テルアビブ)、6試合0得点2アシスト(ザルツブルク)

 オスカル・グローフはサディオ・マネやアーリング・ハーランドを輩出したザルツブルクが今冬に獲得した新たなスター候補だ。バルセロナ、ベンフィカ、ドルトムントなどのビッグクラブも獲得に強い関心を示していた逸材である。

 グローフはトップ下を本職する選手で、目を見張るのはファーストタッチの上手さだ。このコントロールを決して間違えることがない。また、スピードと運動量が豊富で、ピッチのあらゆる局面に顔を出して攻撃の起点を作る。両足での正確なキックやグイっと持ち出すドリブルでの推進力、危険なエリアにパスを通すプレーは、どこかベルギー代表MFケビン・デ・ブライネを彷彿とさせる。

 2022年に開催されたU-19欧州選手権にも出場。イスラエル史上2度目の出場となったこの大会でグローフはチームを牽引した。準優勝に終わったが、イングランド代表との決勝戦でもゴールを決め、5試合で3得点2アシストの大活躍を披露。同国を史上初のU-20ワールドカップ出場に導いた。そして同年11月にはA代表デビューを飾り、2戦目のキプロス戦で初ゴールを決めている。

 こうした活躍を受け、今冬に数々の選手を輩出した育成の名門・ザルツブルクが争奪戦を制して獲得に成功した。加入からおよそ2ヶ月で既にザルツブルク不動のレギュラーに定着。雪が降りしきる極寒の環境にも徐々に適応し、今では「少なくとも1年間はここにいるように感じる」と言うほどコミットしている。来季以降の欧州カップ戦でビッグクラブ相手に結果を残せば、ハーランドのようにわずか1年でのステップアップの可能性もあるだろう。

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