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海外サッカー 11か月前

アルゼンチン代表、背番号10の系譜。戦犯に世界最高の男も。悲願のW杯制覇を成し遂げたのは?

シリーズ:背番号の系譜 text by 編集部 photo by Getty Images

カタールワールドカップ


【写真:Getty Images】


背番号10:リオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)
生年月日:1987年6月24日(当時35歳)
個人成績:7試合出場/7得点3アシスト

監督:リオネル・スカローニ
戦績:優勝

 カタールワールドカップ(W杯)はリオネル・メッシのための大会だったと言っても過言ではないだろう。

 ロシアW杯後、かつてメッシとも共闘したリオネル・スカローニが監督に就任したアルゼンチン代表は圧倒的な強さを誇っていた。同監督が就任した2018年8月からカタールW杯本戦までの約4年3ヵ月で敗戦を喫したのは、わずか4試合。2021年に行われたコパ・アメリカ2021では1993年以来の優勝を果たすと、カタールW杯南米予選では17試合11勝6分0敗という成績を収め、本大会出場を決めた。

 また、本大会直前に行われた親善試合4試合は全て無失点かつ3点差以上で勝利。同4試合でメッシは計10得点を決めており、悲願のW杯制覇へ最高の仕上がりを見せていた。

 アルゼンチン代表はカタールW杯の初陣となったグループリーグ第1節、サウジアラビア代表戦でまさかの逆転負けを喫したものの、第2戦のメキシコ代表戦ではメッシが1得点1アシストの活躍を見せて勝利。続く第3節ではポーランド代表を下して何とかグループCを首位で突破した。

 その後の決勝トーナメントでは、メッシが全試合でゴールをマーク。得点だけでなく得意のドリブル突破や華麗なパスで得点を演出し、2大会ぶりの決勝戦進出に導いた。

 決勝戦でもメッシは先制点となるPKを決めると、2-2で迎えた延長前半にチームの3点目となるゴールをマーク。さらに緊迫したPK戦でもきっちり決め、自身5度目のW杯で悲願の優勝を成し遂げた。

 メッシなしではこの優勝はありえなかっただろう。背番号10は全7試合にフル出場し、7ゴール3アシストという35歳とは思えない圧巻のパフォーマンスを披露。決勝戦に出場したことでW杯歴代最多出場記録を更新し、さらに史上初となる決勝トーナメント全試合でのゴールと2度目のゴールデンボール賞(大会MVP)受賞という快挙も成し遂げた。今後、名実ともに世界最高の10番となったメッシを超える選手は現れないだろう。

【了】

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