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何が変わったのか?三笘薫の決定力が低下。アシスト記録もワーストタイ評価の理由【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

決めなければいけなかった2つの場面



 この試合で三笘薫には3度のシュートチャンスがあった。特に2つは絶対に決めなければいけない絶好機だった。しかし、その全てのシュートが枠に飛ばず、チャンスをフイにしている。

 1つ目の決定機が8分の場面。CBルイス・ダンクからのロングボールをサウサンプトンDFヤン・ベドナレクが頭で弾き返すも、そのこぼれ球を三笘がサウサンプトンの選手よりも先に反応。ボールを奪ってから一気にボックス内に進入すると、冷静に相手CBをかわして右足でシュート。自らのドリブルでコースも作っていたが、フィニッシュは枠の右へと外れた。

 そして2つ目が21分のシーンだ。サウサンプトンのGKアレックス・マッカーシーとCBベドナレクの間で連係ミスがあり、三笘がボックス手前でパスカット。その勢いのままGKと1対1を迎え、冷静にボールを浮かせてループシュートを放ったが、左ポストを直撃した。

 この2つの決定機を逃したことの印象はかなり悪い。少なくともどちらかはゴールに結びつけなければいけなかったが、いずれも枠内にシュートを飛ばすことすらできなかった。

 この2つのシーンの間にサウサンプトンはカウンターから先制点を奪うチャンスを迎えており、仮にここで失点を喫していた場合はこのようなスコアに終わっていなかっただろう。

 というのも、デ・ゼルビ監督の下でブライトンは10試合で先制をされているが、1勝1分8敗と試合をひっくり返せたケースがほとんどない。立て続けに先制点を奪うチャンスを外したことで、三笘は危うく戦犯になりかけた。

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