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海外サッカー 11か月前

無駄遣い…。マンチェスター・シティ歴代“不良債権”ワーストイレブン。大外れだったのは…?

シリーズ:不良債権ワーストイレブン text by 編集部 photo by Getty Images

MF:ステヴァン・ヨヴェティッチ(モンテネグロ代表)


【写真:Getty Images】


生年月日:1989年11月2日
在籍期間:2013年夏~17年夏
移籍金:2600万ユーロ(約36.4億円)
クラブ通算成績:44試合11得点6アシスト

 ステヴァン・ヨヴェティッチは期待の若手だったが、マンチェスター・シティに加入したあとはパッとしなかった。

 10代の頃から注目を集めていたヨヴェティッチは、2008年に加入したフィオレンティーナで順調に飛躍。センス抜群の華やかなプレーを武器にピッチを駆け回り、23歳でシティの一員になった。しかし、イングランドでは筋肉系の負傷を繰り返し、継続的にプレーすることがなかった。

 コンディションが整っているときでも本職のセンターフォワードにはセルヒオ・アグエロがいたため、なかなかピッチに立てず。2014/15シーズンのプレミアリーグは17試合に出場したが、先発は9回だった。

 あまりの負傷離脱の多さにSNSでは「Where’s Jovetic?(ヨヴェティッチはどこ?)」というフレーズがファンの間で流行。結局、真のヨヴェティッチは見つからないまま、15年夏にインテルへレンタルで移籍となり、そのまま戻ることはなかった。

MF:ジャック・ロドウェル(元イングランド代表)


【写真:Getty Images】

生年月日:1991年3月11日
在籍期間:2012年夏~14年夏
移籍金:1500万ユーロ(約21億円)
クラブ通算成績:25試合2得点0アシスト

 ジャック・ロドウェルはイングランドの未来を担う選手として期待された。しかし、2012年夏にマンチェスター・シティの一員になった時が期待値のピークだった。

 エヴァートンのアカデミーで育ったロドウェルは、16歳でトップデビュー。順調に出場機会を増やしてレギュラーに定着し、21歳でシティへ移籍した。開幕戦から先発で起用されたロドウェルはビッグクラブでさらに飛躍するはずだったが、10月下旬にももを痛めて離脱すると、翌年1月に復帰したあとも調子が上がらないうちに再離脱。その後は負傷とベンチを繰り返し、たまに途中出場でピッチに立つくらいだった。

 シティでの悪運を払うべく2014年にサンダーランドへ移籍したロドウェル。シティ時代に比べて出番は増え得たが、新天地でも苦しんだ。ロドウェルが先発した試合で初めてリーグ戦に勝ったのは2017年2月のクリスタル・パレス戦。ロドウェルは自身が先発した試合で最後に勝利したのは、シティ1年目の2013年5月のウェスト・ブロムウィッチ戦で、クリスタル・パレス戦の白星はなんと1370日ぶりの出来事だった。そのうちの大半はサンダーランドでのことだとしても、あまりに勝ち運がなかった。

 こうして、イングランドの未来はいつしか過去の人に。現在はオーストラリア1部のシドニーFCでプレーしている。

MF:ハビ・ガルシア(元スペイン代表)


【写真:Getty Images】

生年月日:1987年2月8日
在籍期間:2012年夏~14年夏
移籍金:2020万ユーロ(約28.2億円)
クラブ通算成績:76試合2得点0アシスト

 2012年夏のマンチェスター・シティは、補強がことごとく外れた。その中でも最大級の失望がハビ・ガルシアだ。

 この夏にマティヤ・ナスタシッチ、ジャック・ロドウェル、スコット・シンクレア、マイコンを獲得したシティ。その中でもハビ・ガルシアは最も高額で、2020万ユーロ(約28.2億円)を投じた。

 17歳でレアル・マドリードのトップデビューを飾った大器は、その後、ベンフィカで活躍してシティにやってきた。ただ、プレミアリーグのスピード感に全くフィットせず、プレーの遅さに周囲がやきもき。ファンの信頼を勝ち取ることはできなかった。

 ヤヤ・トゥーレやフェルナンジーニョといったMFに比べて明らかに中盤の支配力にも欠けたハビ・ガルシアは、2シーズン後にロシアのゼニトへ移籍。クラブとして目指すサッカーとかみ合わないことははっきりしていただけに、クラブの計画性にも問題があった補強と言えるかもしれない。

MF:ノリート(元スペイン代表)


【写真:Getty Images】

生年月日:1986年10月15日
在籍期間:2016年夏~17年夏
移籍金:1800万ユーロ(約25.2億円)
クラブ通算成績:30試合6得点5アシスト

 ノリートはジョゼップ・グアルディオラ監督体制以降のマンチェスター・シティで最も期待を裏切った選手の一人だ。

 スペイン人のノリートは、バルセロナで育った。その後、2013年から所属したセルタでは、バルセロナB時代に指導を受けたルイス・エンリケ監督と再会し、飛躍を果たした。2016年夏にシティ指揮官に就任したグアルディオラ監督が真っ先に求めた選手の一人ということで、適応に問題はないと誰もが確信していた。

 実際、ノリートはスタートダッシュに成功した。8月16日に行われたチャンピオンズリーグ予選で1得点1アシストを記録すると、20日のプレミアリーグ第2節ストーク・シティ戦では途中出場で2ゴールを挙げている。

 だが、シーズン後半になると出番が激減。左ウイングはレロイ・サネのポジションとなり、ピッチに立つことはほとんどなくなった。イングランドの生活にも馴染めなかったと言われており、1800万ユーロ(約25.2億円)で獲得したノリートは700万ユーロ(約9.8億円)でセビージャへ放出された。

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