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最強の補強は? サッカー選手新戦力能力値ランキング1~10位【23/24プレミアリーグ】

シリーズ:23/24能力値ランキング text by 編集部 photo by Getty Images

8位:パウ・トーレス(アストン・ヴィラ/スペイン代表)

アストン・ヴィラに加入したパウ・トーレス
【写真:Getty Images】


生年月日:1997年1月16日
前所属:ビジャレアル(スペイン)
移籍金:3300万ユーロ(約46.2億円)
22/23リーグ戦成績:34試合1得点0アシスト

 人口およそ5万人と言われている“小さな街”に生まれたパウ・トーレスは、地元ビジャレアルの下部組織に入団。クラブ生え抜きの選手としてチームを牽引し、2020/21シーズンにはUEFAヨーロッパリーグ(EL)優勝、2021/22シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)でユベントスとバイエルン・ミュンヘンを倒してベスト4進出に大きく貢献していた。そんなスペイン代表DFは、今夏に新たな挑戦を決断して恩師ウナイ・エメリが監督を務めるアストン・ヴィラに移籍している。

 パウ・トーレスの最大の特長は“ビルドアップ能力”の高さである。DF離れの「テクニック」を武器に相手FWを引き付けてから縦パスやフィードで局面を打開することが得意だ。この相手を引き付ける動きで数的優位の状況を作り、疑似カウンターを狙いたいエメリ監督の戦術にはうってつけの選手である。

 そして「89」を叩き出した「守備力」の高さも魅力的だ。「フィジカル」で相手FWをねじ伏せるタイプではないが、スピードと予測能力の高さを生かした的確なカバーリングを得意としている。基本的にアストン・ヴィラは自陣ゴール前に引いて守るのではなく、ハイラインを敷くチームなため、パウ・トーレスの長所が発揮されやすい環境と言えるだろう。

 その一方で身体の線が細いため、プレミアリーグを戦う上で「フィジカル」はやや不安視されている。だが、先述した通り、ライン設定が高いため、そもそも相手FWと競う場面が少なく、相方を務める可能性が高いエズリ・コンサやジエゴ・カルロス、タイロン・ミングスの3名はいずれも「フィジカル」自慢の選手たちであるため、そこまで大きな穴とはならないだろう。ライバルが強力なため、まずはチーム内のポジション争いに勝たなければいけないが、不動のスタメンに定着するには十分な実力を兼ね備えている。

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