1位：ヨシュア・キミッヒ（ドイツ代表）

生年月日：1995年2月8日
所属クラブ：バイエルン・ミュンヘン（ドイツ）
22/23リーグ戦成績：33試合5得点6アシスト

　ヨシュア・キミッヒがフィールドプレーヤーの能力値ランキングでトップに立った。その要因は「総合力」の高さにあると言えるだろう。

　キミッヒの能力の土台にあるのが、オフザボールや状況判断の良さを裏付ける「IQ」の高さで、「93.0」という能力値は全体で2位だ。直近の数シーズンはボランチでの起用が大半となっているが、過去には右SBとしても多くの試合に出場していた。複数のポジションや役割を任されても、完璧に仕事をこなすサッカーIQの高さは世界最高峰と言っていいだろう。

　正確に味方選手へボールを届けるパスや細かいタッチで運ぶドリブルも特徴で、「90.0」の能力値を叩き出した「スキル」の高さも際立つ。相手陣内に押し込んだ際にはワンタッチでの楔の縦パスやスペースへのスルーパス、左右両足でのサイドチェンジ、相手選手を複数人引きつけるドリブルなどから局面を打開する。そのため所属クラブや代表ではキミッヒを起点とした攻撃が多く、得点やアシストといった数字に残るプレー以外でも攻撃面での貢献が大きい。

　身長は177cmと大柄とは言えず、スピードがあるタイプの選手でもない。それでも先述した「IQ」の高さからも伺えるようにポジショニングや状況判断が良く、チームのために90分間走り続けることができる献身性を持ち合わせているため、「守備力」は「86.0」と高いレベルにある。

　この「総合力」の高さが、これまでのキャリアでキミッヒを指導してきた全監督が重宝してきた理由だろう。平均値「87.58」は全フィールドプレーヤーでトップであり、ピッチ上で世界最高峰のクオリティを表現し続けている。