フットボールチャンネル

このままではヤバイ…。ヨーロッパで消えかけている神童(6)ガラスの天才? 元所属クラブを裏切り、新天地で苦戦

シリーズ:消えかけている神童 text by 編集部 photo by Getty Images

欧州サッカー 最新ニュース

現サッカー界ではキリアン・エムバペ、アーリング・ハーランドを始めとする数多くの若手選手が活躍し、チームの中心となっている。しかし、中には将来を大きく期待され、逸材と呼ばれながらも影を潜めた選手も少なくない。今回は、そんな存在感が消えかけている逸材を紹介する。



MF:ニコロ・ザニオーロ(イタリア)

アストン・ヴィラMFニコロ・ザニオーロ
【写真:Getty Images】

生年月日:1999年7月2日
所属:アストン・ヴィラ
22/23リーグ戦成績:17試合1得点0アシスト

欧州CL・ELはWOWOWで全試合独占配信中!
初回1ヶ月無料でお得に観られるWOWOWに加入[PR]


 ニコロ・ザニオーロの可能性に多くのファンがロマンを抱いているだろう。190cmとサイズがありながらストライドの大きいドリブルでの推進力と強烈な左足での一撃で、若くしてロマニスタの心を掴んだ。彼のようなスタイルの選手は他のイタリア人にはおらず、まさに“異端の存在”と言って良い。

 19歳で迎えた2018/19シーズンにセリエAの年間最優秀若手選手賞を獲得したザニオーロは、瞬く間に名門ローマの主力に定着。前所属のインテルが放出を悔いたであろう活躍を見せつけた。しかし順調に成長していると思われた中での2020年1月に右膝の前十字靭帯断裂と半月板損傷の重傷を負った。これを克服して代表復帰を果たした直後の試合で、今度は左膝の前十字靭帯を損傷した。

 2020年だけで2度の靱帯損傷を負った逸材は、この大怪我から復帰を果たした後も細かい負傷を繰り返す。そして2023年冬の移籍市場では自らローマ退団を希望し、サポーターからは「裏切り者」のレッテルを張られた。最終的にはガラタサライへと移籍する形となり、セリエAでトッププロスペクトと思われた逸材のトルコ移籍は衝撃を与えた。

 まさかの移籍から半年後にエミリアーノ・ブエンディアとジェイコブ・ラムジーが長期離脱していたアストン・ヴィラが買い取りオプション付きのローン移籍で獲得した。再びトップレベルのリーグへと帰還したザニオーロだが、数字に残る活躍を披露することができず、ラムジーが怪我から復帰してからは完全にベンチ要員に。イタリア『ガゼッタ・デロ・スポルト』によると、ヴィラはザニオーロを買い取る意思がなく、本人も来季のセリエA復帰を目指しているそうだ。イタリアの期待を背負う逸材は完全復活を遂げることができるのだろうか。

【関連記事】
このままではヤバイ…。ヨーロッパで消えかけている神童 全選手紹介
このままではヤバイ…。ヨーロッパで消えかけている神童(1)
このままではヤバイ…。ヨーロッパで消えかけている神童(2)

【了】

KANZENからのお知らせ

scroll top