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日本代表 1か月前

強すぎるサッカー日本代表。そこには3バックの精通者の存在が?強力アタッカー陣を輝かせる的確なポジション移動。【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

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 日本時間の11日、2026年ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のバーレーン代表との試合が行われた。結果は5得点での圧勝。初戦の中国代表戦を含めた2試合で12得点0失点という圧倒的な力の差を見せつけたサッカー日本代表は、この試合でも3バックを採用。停滞気味だった前半から見事な修正を見せている。(文:西部謙司)

▽著者プロフィール:西部謙司

1962年9月27日生まれ、東京都出身。学研『ストライカー』の編集記者を経て、02年からフリーランスとして活動。95年から98年までパリに在住し、ヨーロッパサッカーを中心に取材。現在は千葉市に住み、ジェフ千葉のファンを自認し、WEBスポーツナビゲションでは「犬の生活」を連載中。サッカーダイジェスト、フットボリスタなどにコラムを執筆中。『ちょいテク 超一流プレーヤーから学ぶちょっとスペシャルなワザ』監修(カンゼン)、「サッカー右翼サッカー左翼」(カンゼン、)近著に『戦術リストランテⅣ』(ソル・メディア)、「ゴールへのルート」(Gakken) 、共著の『サッカー日本代表の戦術が誰でも簡単に分かるようになる本』(マイナビ)、『FCバルセロナ』(ちくま新書)がある。

ただ引くだけではないバーレーン代表

日本代表
【写真:Getty Images】

 初戦を7−0で中国代表を撃破。第2戦のアウェイでのバーレーン代表戦も5−0と完勝。日本代表が図抜けた力を示した。

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 バーレーンは4−4−2からサイドハーフが後退して日本のウイングバックをマークする5バック気味の形に移行する守り方。その際、中盤は3枚になるがディフェンスラインを高く保って中盤のスペースを開けない。そのため、日本は南野拓実、鎌田大地の2シャドーにパスをつなげず、浅いラインの裏かサイドへの展開になっていく。

 9分、左ウイングバック(WB)の三笘薫がファーポストへクロスボールを送り、逆サイドから入って来た堂安律がシュートするがポストに当たって外れる。34分に相手DFのハンドによってPKを得て上田綺世が決めて先制したものの、前半の決定機は9分の1回のみだった。

 バーレーンは引いたときには5バック気味になっているので、日本の外を使った攻撃への対応が早い。高いライン設定でバイタルエリアも消せていて、日本は70%もボールを保持していたがなかなか崩し切るところまではいかなかった。

 バーレーンは押し込まれながらも、日本のファーストプレスをかわして運ぶ力があり、堂安の頭上を狙うロングボールを使い、ロングスローの威力もあった。このあたりはただ引いているだけだった初戦の中国とは違っている。日本を相手に1失点の前半は悪くない結果だったはずだ。

 ところが、後半に入ると流れは一変する。47分にゴール前のこぼれ球を上田が叩き込んで2点目。そこから着々とチャンスを作り、守田が立て続けに2ゴールをゲット。80分に中村敬斗のシュートをGKが弾いたところを小川航基がプッシュして5点目。その後も4つの決定機があり、半分決めていれば中国戦と同じスコアになっていた。

 流れを変えたのは2人の中盤の選手だった。
 

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