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コラム 2か月前

「世界で3本の指に入る」アーセナルの“新SD“アンドレア・ベルタとは何者? 招聘の理由と求められる役割とは【コラム】

シリーズ:コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

冨安健洋らの去就はどうなる

 当初、アーセナルの新SDの最有力候補は今季限りでレアル・ソシエダを離れることが決定しているロベルト・オラベだと報じられた。しかし、結果として彼の招聘が見送られて、1月にフリーとなっていたベルタが就任したのは、シーズンが閉じる前からやらなければいけない仕事が多いからだろう。

 夏の移籍市場に向けての準備はもちろん、まずはそのために現状の戦力を見極める必要がある。というのも、エドゥが昨年11月にSDを退任してから誰一人として新契約にサインをしてないのだ。

 アイト暫定SD体制でも話は進んでいただろうが、最終的な判断が下されておらず、ベルタが最初に行う仕事は「契約延長交渉」であることが予想される。

 現行契約で今シーズン終了後に契約満了となるのが、トーマス・パーティーとジョルジーニョ、そしてローン移籍で加入しているラヒーム・スターリングとネトの4名である。この中でも今シーズン大活躍しているトーマスの去就には注目が集まっている。

 仮に彼が今季終了後に退団すると、その代役となる選手の獲得は必須。ジョルジーニョも退団となれば一気に中盤の選手層が薄くなるため、その後任候補を複数リストアップする必要がある。

 他にもオレクサンドル・ジンチェンコやレアンドロ・トロサール、冨安健洋との契約が2026年夏まで、ブカヨ・サカ、ウィリアン・サリバ、ガブリエウ・マガリャンイスらの契約も2027年夏までに迫っており、今季大ブレイクしたアカデミー出身のイーサン・ヌワネリやマイルズ・ルイス=スケリーも新契約を締結していない。

 仮に彼ら全員と契約延長となれば、すでに高額な人件費がさらに高騰する可能性が高く、選手によっては残留か売却かの判断が迫られるだろう。

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