フットボールチャンネル

コラム 4週間前

「こだわりはない」サッカー日本代表、佐藤龍之介はすでに活躍をイメージする。18歳が挑む“極めて少ない例”の壁【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

木山隆之監督「自由にやっていいよという話を…」

 今季の佐藤はJ1初参戦の岡山へレンタル移籍。右ウイングバック(WB)を主戦場としている。開幕前は江坂任らとシャドウの一角を占めると目されたが、木山隆之監督は「点を取るとか点に絡む能力がある選手は、どこに置いてもゴールに絡める。我々は今までWBに推進力のあるタイプを置いてきたが、龍之介には守備のタスクは与えているものの、攻撃はもっとダイナミックに自由にやっていいよという話をしている」と起用意図を説明。その采配がズバリ的中し、ここまで4ゴールと結果を残しているのだ。

 湘南戦を見ても、右サイドにいながら、中に持ち込んで先制弾を決めたシーンが象徴的だったが、中にもタテにも行けて、フィニッシュまで持ち込める。その鋭いパフォーマンスを代表でもぜひ見たいところだが、森保監督は今のところ佐藤をシャドウで使おうとしている模様だ。

 目下、シャドウにはオーストラリア戦に先発した鎌田、鈴木唯人、途中から出た久保に加え、今回出番なしだった佐野航大がいる。中村や三戸舜介もここをこなせる人材で、ポジション争いは熾烈だ。

 若く経験のない佐藤が食い込むのは至難の業だが、劇的な成長曲線を描く若武者に失うものはない。チームはここから大阪へ移動し、3日間の調整を経てゲームに挑むが、そこで自分の存在感をどこまでアピールできるかがポイントなのだ。

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!