どこかに転機はある。熊坂光希が伝えたいこと
熊坂に限らずとも誰かの人生を振り返る時、どこかに分岐点や転機がある。それは当然ながら、該当する瞬間には気付けないものだ。もしあの試合でメンバーに入り、ビデオを撮っていなかったら、最大の強みを習得した大学には入れなかったかもしれない。アカデミーで試合に出られず悔しい思いをしていた中に転機が潜んでいた。たとえ当時はうまくいかないと劣等感に苛まれても、諦めなければいつか正解につなげることができるのだ。
「ユースからトップに上がることだけが全てじゃない。大学とか他のチームに行くとかいろんな選択肢があるので、そこで頑張っていれば絶対に見てくれる人はいる。だから今苦しい思いをしているからといって諦めないでほしい」
ケガに苦しんできたキャリアだからこそ、熊坂は同じ境遇に立つ学生たちへ「自分を見てほしい」とお手本になっていく。
大学以来となる青色のユニフォームを身に纏った熊坂が、日本を代表する戦士たちに交じりながらどんなプレーを披露してくれるのか、どんなことを吸収して柏に還元してくれるのか。これからも楽しみが尽きない。
(取材・文:藤井圭)
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